完成!超国語教材

どーもオリゴ糖

2011年05月25日 11:48

およそ1年かけて、待望の国語教材が完成した。
名付けて「超国語教材(1)おじいさんのランプ」
現在、平安堂長野店(駅前)の参考書売り場で販売している(税込1,500円)。

数年前から、長野市周辺の個人塾経営者で「こだわり学習」研究会を結成し、
情報交換、教材作りなどの活動を行っている。
そこから発行された書物の第3弾ということになった。
ちなみに1冊目は勉強法に関するメンバーの対談集、
2冊目は別の塾長が書いた「高校入試のための数学」である。

経費節減のため、印刷から製本まで自分たちで行っている。
印刷はこれまで、インクジェットプリンタの自動両面印刷を使ってきた。
私の塾にあるhpのプリンタは、ビジネス用の中でもかなり速い。
それでも両面印刷となると、片面を印刷し終わってから乾燥のためしばらく停止するので、
1部(約180ページ)刷り終わるのに1時間弱かかってしまう。
仕上がりは綺麗なのだが...。

今回、ちょうどいいタイミングでリースのコピー機を入れ替えた。
パソコンと繋げばプリンタにもなる。
普通にB5の両面印刷ではカウンタ料金が割高になるが、
B4両面で印刷して裁断すれば半分の料金で済む。
ワープロソフトでレイアウトを指定すれば、9枚ずつ5回裁断すれば簡単にページがそろう計算だ。
多少の手間はかかるが、なんせスピードが格段に速い。
1部の印刷にかかるのはわずか7分
...これまでの8倍だ!

ただ、コピー機だと熱がかかる分、紙が波うってしまう。
B5サイズぴったりに、ちょうど半分に裁断するのも難しい。
できあがりを見るとわずかな凸凹が気になる...。
これは今後の課題だ。

製本は8,000円くらいで買ったコンパクトな製本機を使う。
専用のカバー(表紙だけ透明)は背表紙の内側にのりが付いていて、
なかみを挟み込んで製本機に差し込むと、30秒ほどでのりが溶けて接着が完了。
熱が冷めるまで立てかけておけば立派な冊子になる。
背表紙に、DVDケース用のラベルでタイトルを貼って完成だ。
カバーのサイズ(各種あり)に合わせてページ数を整えなければならないし、
1ページも脱落しないよう、製本機にかける前に慎重な準備をする必要もあるが、
これだけ手軽に見栄えのよい物が作れるのはありがたい。

肝心の内容は、もちろん新美南吉作「おじいさんのランプ」を題材にしている。
単なる読解教材ではなく、書かせる問題が圧倒的に多い。
なぜそう答えるか根拠を述べさせたり、本文中には書かれていないことを想像させたり、
主人公の言動を評価させたり...。
とにかく記述式問題が中心である。

語彙を広げる問題、言葉にこだわった問題も多い。
一つの言葉でどんな心情や状況が読み取れるか。
この言葉をこう換えるとどんな違いがあるのか...。

文を組み立てたり書き換えたりする問題、おかしな文を直す問題は、
日本語の表現技術を高めるためのものだ。
巻末にはそれをさらに磨くための補充問題も入れた。

なお、「超国語」と歌っているとおり、地理や歴史、科学と絡めた問題も随所にある。
算数の問題の解き方、考え方を論理的に説明させるページは、特にお薦めだ。
初めは空欄補充で基本的な手順を学び、同様の問題で完全記述に挑む。
子どもたちに最終的に身につけてほしいと考えている力の一つが「説明力」だ。
その入門編とも言うべき位置づけである。

記述式が主のため、解答例及び解説がかなり詳しくなった。
全体の3分の1、60ページを割いている。

塾の生徒に実際に解いてもらった結果、思いもよらぬ答が続出し、
解答例も解説もどんどん多くなってしまった。
もちろん、これでもすべての答に対応できているとは思えないが、
予測しうる答への最大限の対処は施したつもりである。

中学生の声は、思っていた以上に「難しい」が多かった。
中3になると正解率が高かったが、やはり中1には手応えがあったようだ。
生徒の反応を見て、特に難易度が高いと判断した問題については、
別の問題に差し替えたりヒントを添えるなどした。

それでもこの教材、おそらく大人が解いても十分やり甲斐を感じられるはずである。
ブロガーの皆さん、文章力養成にいかがですか?
「欲しいけど長野駅前まで行けない」という方は、コメント欄でお伝えください。
いかようにも善処しますよ。









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