武家屋敷で投扇興

どーもオリゴ糖

2010年05月24日 13:56

昨日の日曜日、あいにくの雨の中、投扇興の月例会を行いました。

投扇興、ご存知ですか?
扇を投げて的を落とし、落ちた後の「型」による得点を競う遊びです。
江戸時代のお座敷遊びが原点ですが、今では主に東は浅草、西は京都を中心に愛好家が増えています。

私が投扇興と出会ったのは7年前。
たまたま須坂で行われていた会に参加し、優勝してしまったのです。
それから自分でも道具を揃えて猛練習。
2007年には浅草の大会でベスト4にまで進みました(参加約90名)。

2005年からサークルを立ち上げ、篠ノ井で月例会を開始。
その後正式に浅草の支部(信州みすず連)として登録し、
現在は松代と小島田を隔月で交互に会場としています。
3月には地元のNPOと共催で「信州松代投扇興選手権大会」も実施し、
今年で第3回になりました。

今のところ正規のメンバーは9名。
うち4名が初段を取得し、「名取の号(銘)」を貰っています。
因みに私の号は「其扇庵桐扇」

「型」には源氏物語の「巻」の名前が付いていますが、
これは扇、的、台の位置関係を物語のあらすじや自然現象に見立てたもの。
的に付いた鈴がチリンと鳴る度に、「いとをかし」の雅な世界に遊べます。
一方で競技としての楽しみも多く、
技術だけでなくメンタル面や偶然性にも左右される奥の深さが魅力です。

今月は松代が会場。
これまでは松代支所の和室を借りていたのですが、
せっかく歴史の町で行うのだから、それなりの雰囲気のある所でと思い、
無料で借りられる「山寺常山邸」で初めて開催しました。

ここは母屋等は失われていて、立派な門と書院が残っているだけだが、その書院で十分です。
派手さはありませんが、フスマや欄間に描かれた絵や書が趣を感じさせます。
丸窓の茶室から望む庭もみごと。
東山文化の流れを継いだ、漱石の小説に登場するような佇まいでした。

会場として借りたとはいえ、もちろん貸し切りではないので、
一般の観光客も見学にやって来ます(入場無料)。
PRになっていいのですが、あまりに頻繁に大勢来られると、
気が散るし、風の影響も...。

そんな心配は杞憂に終わりました。
入り口に小さいながら「使用中」という掲示が出たことと、
通路からすぐのガラス戸を閉めておいたお蔭で、
観光客は廊下から見学していきます。

山梨から来られたという夫婦が、私たちの試合の様子を熱心に見学されていて、
特に奥様が興味を示されました。
メンバーの一人がいろいろ解説し、実際に投げて体験してもらったところ、
旦那様が「澪標」(画像参照)を出されて大喝采!
的を倒した扇が台の上にピタッと乗る型で、11点貰える大技です。
我々は常にこれを狙っていますが、初心者で出すのは極めて難しい...。

さっそく携帯で記念写真を撮って行かれました。
その前に琴の演奏も聴いて来られたとのことで、
奥様いわくく「素敵な町ですね...」
松代の町の印象アップに一役買うことがでk、とても満足な一日でした。

6月からは別のお屋敷も一般使用できるようになるそうです。
松代にお越しの際、どこかで投扇興をやっていたら、ぜひ体験していってくださいね。

なお、信州みすず連のメンバーは随時募集しています。
一度体験してみたいという方も、いつでも受け入れています。
コメント欄にお気軽にどうぞ。
ご一緒に、浅草の団体戦に出場しましょう!









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