何に脅えているのか?

どーもオリゴ糖

2010年08月24日 13:02

個人宅に電話すると、「はい」とだけ反応が返ってくることが多い。
不機嫌な、あるいは用心深い声だ。
「○○です」と苗字を名乗って出る家は少ない。

昔はみな、受けた電話には「はい、○○です」と出たものだ。
私も親にそう教えられた。
しかも明るい声で出るように...。

個人情報保護法が施行されてから、世の中が必要以上に神経質になった。
電話帳に個人名を掲載していない家も多いし、
学校の連絡網などもなくなりつつあるという。
何をそんなにピリピリしているのか...。

かかってきた電話に名乗らない傾向も、その一環だろう。
しつこくかかってくる迷惑電話や振り込め詐欺のことを考えたら、
うかつに苗字を教えないことは正しいのかも知れない。

だが、私にはどうしても度が過ぎているように思える。
どう危険なのかを考えもせず、
ただ「個人情報」「プライバシー」と騒いでいるようにしか見えないのだ。


わが家でも妻が、一時そういう電話の受け方をしていた。
初めは私も気にしていなかったが、
自分が家にかけたときに「はい?」と出られると、
「いったい何の用ですか?!」と詰問されているようで甚だ気分が悪い。

妻に改めるように言うと、案の定「個人情報」の一言。
そこで聞いてみた。
苗字を名乗ったことでいったいどんな不利益が生じるのか...。

妻から具体的な答は得られなかった。
ただ何となく不安というだけなのだ。

これも、日本中に蔓延する思考停止現象の一つだろう。
確固たる考えがあってそうしているのなら結構だが、
妻のように「何となく」という例が多いのではないか。
テレビや周りのみんながそう言っているから...と、
自分の頭で十分考えることなく追従してしまう
かくして、世の中はどんどんギスギスした方向に向かっていくのだ。

マスコミに煽動されやすく、みんなと同じを求めたがる日本人の気質は変わらないのか。
これは為政者にとって好都合な、
ときに大変危険な風潮であることは歴史で体験しているはずなのだが...。


わが家の電話応対はもとに戻った。
「はい、○○です」と明るい声で出てくれると、とても気持ちがいいものだ。
皆さんの家ではどうしてますか...?











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