不可解な料金差
NTTの固定電話には
「住宅用」と
「事務用」がある。
一般的なプッシュ回線の場合、基本料は
住宅用1,680円(税込)、
事務用2,520円(同)となっている。
毎月840円、年にしたら1万円以上違うのだ...。
ホームページを見ても、どういう場合にどちらの種別になるのか、よくわからない。
機能に違いがあるとは思えないし、
「仕事場の電話はすべて事務用」ということでもないらしい。
今のところ判明しているのは、事務用だとタウンページに載せてもらえるということだけだ。
つまり広告料ということになる。
この料金差、はたして妥当だろうか...?
月800円の違いだけなら妥当と思われる方もあるかも知れない。
しかし、実はそれだけではないのだ。
ナンバーディスプレイやボイスワープ(転送サービス)といったオプションの料金も、
住宅用と事務用とで異なる。
この2つのサービスを加えた場合、基本料と併せて月2,000円もの差になるのだ。
これはいくら何でも高すぎないか?
こういったオプションの分まで事務用を高く設定しているのは、
足下を見ているとしか思えない。
住宅用だとタウンページに載らないという弱みにつけ込んだぼったくりではないか。
技術的に事務用の方が金がかかるというわけでもなかろうに...。
もっとも、今どきタウンページ掲載にどれだけの宣伝効果があるかは甚だ疑問である。
ネットで検索して調べる人の方が多かろう。
それに、塾という仕事では、もともとタウンページを見て問い合わせてくる人は稀である。
皆無と言ってもいいくらいだ。
圧倒的に口コミで来る例が多いし、そうでなければ看板や折込チラシが媒体となっている。
というわけで、2年前から始めた第2教室の方は、開設当初から住宅用にした。
活動を共にしている千曲市の若い塾長も、自宅で開いていることもあり、住宅用のままだ。
事務用の場合との比較はできないが、今のところ生徒は順調に増えているし、
影響はほとんどないと思われる。
一度だけ、生徒の親が外出先から電話しようとしたところ、番号がわからなかったということがあった。
また、当然のことながら、タウンページを元に塾のリストを載せているサイトの情報からも洩れる。
タウンページに載っているということが一種のステイタスであり、顧客に安心感を与えるという面もあるかも知れない。
しかし、それらのマイナス面を差し引いても、まだ住宅用の方に歩があるように思う。
セールス系の迷惑電話やFAX、DMも一切来ない。
タウンページに載せるということは、そういう業者に名簿を提供しているのとイコールでもあるのだ。
実は、このNTTの例は一例に過ぎない。
他にも、「事務用」「業務用」というだけで、
さしたる根拠もなく料金や価格がアップしている例がいくらでもあると思う。
個々に、その本質とメリット、デメリットをしかり見極めて対応したいものである。
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