2010年04月27日

行列は嫌いだ!

村上春樹氏の「1Q84」第3部の発売開始に、深夜にも関わらず長蛇の列ができたニュースを見て、あきれると同時にため息をついてしまった。
どうして日本人はこうもブームに弱いのか...。

私は行列が嫌いだ。
10分でも並びたくない。1時間なんてとんでもない。
その昔T.D.L.に行ったときも、並ばなくていいアトラクションばかり選んで行った。
何だか子ども騙しのようなものばかりだったけれど...。
外食の時も、お目当ての店が順番待ちの状態なら即刻店を変える。
どこもいっぱいならコンビニで弁当を買って済ませる。

時間がもったいないということもある。
そこまで執着していないという面もある。
別に今すぐでなくても、今日じゃなくてもいいとも思ってしまう。
何より、「みんなが群がるものに行列してまでこだわる」という行為が嫌なのだ。
情報に踊らされているだけではないのか。
自分の感性や評価に自信がないから、誰かが作ってくれる尺度に頼っているだけではないのか。
もしそうなら、これはとても危険なことだ。
「思考停止」の第一歩であると思う。

みんなに合わせていれば楽だ、下手に自己主張するとK.Y(空気が読めない)と言われてしまう...。
だから自分で考えず、日本の伝統でもある「和」を重んじる。
マスコミの論調を鵜呑みにして、常に大多数の意見に同調する。
評判になっている映画や本は、「遅れている」と思われないようすぐにチェックする。
それがつまらなくても、少数派にならないよう「面白かった」と言っておく。
...こんな若者が増えていけば日本の将来には希望が持てない。
「自分」はどこにあるんだ!
私はへそ曲がりなので、ベストセラーはあえて読まない。
読みたかったらブームが沈静化してから読む。
逆に、自分が直感で買って面白かった本が、後にベストセラーになると嬉しい。
人から「変わっている」と言われることを何より喜ぶ人間だ。

私のような「変わり者」になれとは言わないが、特に若い世代には、もっと自分の感性、自分の判断を大切にしてもらいたい。
情報過多の時代には、それを選択し、咀嚼し、吟味する必要がある。
自分の頭で考える過程を疎かにしては、一生振り回されるだけで終わってしまう。
「私はそうは思わない」「ぼくはこう考える」という発信を大いに期待する。


行列は嫌いだ!


追記:画像は記事内容とは全く関係ありません。3年前に購入した古民家(築100年以上)にたまたま
    「釘隠」があったので興味を持ち、古い建物を訪れたときは変わった釘隠の写真を撮ってきます。 
    そんなコレクションから、今日のは我が家の釘隠の一つ。ごく一般的な「梅」です。






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Posted by どーもオリゴ糖 at 14:08│Comments(2)よしなしごと
この記事へのコメント
こんにちは。

 わたしもベストセラーと言われるものや、新聞雑誌で大々的に取り上げられる本は、ほとんど読みません。
 あえて手に取らないようにさえしています。

 村上春樹氏の小説も、以前少し読んだことはあるのですが、何が良いのか全く判らなかったのです。小説でも芸術でもそうですが、みんながいいと言えば、それはいいものになってしまうのです。もしも、一ページに「あ」と、一文字だけ書いてある本があっても、それを批評家が芸術だと言えば文学賞を取ってしまうような世の中です。

 話題性のあるものや売れるものばかりに価値があるような現代社会の仕組みが、子供たちの判断をも鈍らせているように思えるのです。

 おっしゃるように、流されやすい時代だからこそ、「自分は何が好きなんだろう?」「本当の自分は何処にあるのだろう?」ということを、冷静に客観的に判断する目が必要な時代なのだと思います。
Posted by ちよみちよみ at 2010年04月28日 12:31
ちよみさん、ありがとうございます。
返信が遅くなり申し訳ありません。

「あ」だけ書いてある本の話、面白いですね。
笑って済ませられない部分があります...。

>話題性のあるものや売れるものばかりに価値があるような現代社会の>仕組みが、子供たちの判断をも鈍らせているように思えるのです。

そんな社会の仕組みに流されない子どもたちを育てたいものです。
今の学校教育では心もとなく思っています。
どげんかせんと!

またお越しくださいね。
Posted by どーもオリゴ糖どーもオリゴ糖 at 2010年04月29日 11:11
 
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