2010年04月30日

この言い方は正しいのか?~続き~

前回の続きです。
日本語としておかしいと思って教材に使っている文ですが、本当におかしいのか自信がないもの、残り2つ。

  ②「公園では子どもたちが、ブランコに乗ったり鬼ごっこをして遊んでいる。」

  ③「ぼくがサッカー選手になりたい理由は、有名になりたいからです。」


②は「鬼ごっこをしたりして」が正しい日本語だと思うのです。
一度「~したり」を使ったら、次も「~したり」に揃えないとバランスが取れません。
しかし、これも「~など」と同じく、近頃は②のような言い方も結構目にするようになりました。
二つ目の行為にも「~たり」を付けると、少しくどい感じがするのかも知れません。

さらには、一つの行為だけを挙げた「ブランコに乗ったりして遊んでいる」のような表現もあります。
これは「~など」の使い方の変化と同じですね。
断言を避けてぼかす、よく言えば幅を待たせる言い方が広まっているのでしょうか...。

③は一番悩んでいる文です。
一見正しい言い方のようにも思えますが、「理由は」ときたら「~ことです」で結ばないとおかしい気がするのです。
「~からです」を生かすなら「ぼくがサッカー選手になりたいのは」とすべきではないでしょうか。
あるいは2文に分けて「ぼくはサッカー選手になりたいです。有名になりたいからです。」とするか...。

ただ、③の文でも正しいという意見もあるようです。
「有名になりたいから」で名詞節になっているので、「理由は」の述語として適切だというもの。
「~こと」と同じ働きをしているということですね。

この「理由は~」の文は、受験の「志願理由書」を始めとして生徒が書く機会が多いので、いつも悩んでしまいます。
皆さんはどう思われますか?





<画像の説明>釘隠その3。松本市の「旧馬場家住宅」(重文)の「鶴」です。  


Posted by どーもオリゴ糖 at 12:38Comments(0)ことば

2010年04月28日

この言い方は正しいのか?(素材8)

思考力・言語力を育てるために、塾では小中学生向けのオリジナル教材も多数作っています。

素材の一つに「おかしな日本語を直す」というものがあります。
たとえば、実際に中学生がよく書いてくるこんな文を、正しく書き直させるのです。

  「中学校で一番心に残っていることは、部活をがんばりました。」

  「太陽光発電は、公害の心配がないことと無限に使えるので注目されている。」

  「昨日は一日中ゲームやテレビを見ていた。」


主語と述語がねじれていたり、並列のバランスが取れていなかったりで、これらは明らかに「おかしい」と言えます。

ところが、自分で作っておきながら、「おかしい」のかどうか自信が持てないものもあるんです。

  ①「春になると花粉症などで苦しむ人が多い。」

  ②「公園では子どもたちが、ブランコに乗ったり鬼ごっこをして遊んでいる。」

  ③「ぼくがサッカー選手になりたい理由は、有名になりたいからです。」


①は「など」が問題。
本来「など」は、「○○、××など」というように2つ以上のものを並べた後に使われるもので、
「花粉症」しかないのに「など」はおかしいはずです。
ところが昨今、この言い方がかなり一般的になってきています。
婉曲的なニュアンスを含ませているのか、他に例が浮かばないのでごまかしているのか...。
ともあれ、「新聞など」でも時折目にするので、もう市民権を得ているのかも知れません。

②と③はどこが「おかしい」(と私は思っている...)かわかりますか?

答はまた明日...。






<画像について>釘隠その2。これもウチにあるものです。これも一般的な「六葉」です。
        なお、昨日の釘隠、「梅」ではなく「桔梗」でした。訂正します。   


Posted by どーもオリゴ糖 at 13:13Comments(0)素材

2010年04月27日

行列は嫌いだ!

村上春樹氏の「1Q84」第3部の発売開始に、深夜にも関わらず長蛇の列ができたニュースを見て、あきれると同時にため息をついてしまった。
どうして日本人はこうもブームに弱いのか...。

私は行列が嫌いだ。
10分でも並びたくない。1時間なんてとんでもない。
その昔T.D.L.に行ったときも、並ばなくていいアトラクションばかり選んで行った。
何だか子ども騙しのようなものばかりだったけれど...。
外食の時も、お目当ての店が順番待ちの状態なら即刻店を変える。
どこもいっぱいならコンビニで弁当を買って済ませる。

時間がもったいないということもある。
そこまで執着していないという面もある。
別に今すぐでなくても、今日じゃなくてもいいとも思ってしまう。
何より、「みんなが群がるものに行列してまでこだわる」という行為が嫌なのだ。
情報に踊らされているだけではないのか。
自分の感性や評価に自信がないから、誰かが作ってくれる尺度に頼っているだけではないのか。
もしそうなら、これはとても危険なことだ。
「思考停止」の第一歩であると思う。

みんなに合わせていれば楽だ、下手に自己主張するとK.Y(空気が読めない)と言われてしまう...。
だから自分で考えず、日本の伝統でもある「和」を重んじる。
マスコミの論調を鵜呑みにして、常に大多数の意見に同調する。
評判になっている映画や本は、「遅れている」と思われないようすぐにチェックする。
それがつまらなくても、少数派にならないよう「面白かった」と言っておく。
...こんな若者が増えていけば日本の将来には希望が持てない。
「自分」はどこにあるんだ!
私はへそ曲がりなので、ベストセラーはあえて読まない。
読みたかったらブームが沈静化してから読む。
逆に、自分が直感で買って面白かった本が、後にベストセラーになると嬉しい。
人から「変わっている」と言われることを何より喜ぶ人間だ。

私のような「変わり者」になれとは言わないが、特に若い世代には、もっと自分の感性、自分の判断を大切にしてもらいたい。
情報過多の時代には、それを選択し、咀嚼し、吟味する必要がある。
自分の頭で考える過程を疎かにしては、一生振り回されるだけで終わってしまう。
「私はそうは思わない」「ぼくはこう考える」という発信を大いに期待する。





追記:画像は記事内容とは全く関係ありません。3年前に購入した古民家(築100年以上)にたまたま
    「釘隠」があったので興味を持ち、古い建物を訪れたときは変わった釘隠の写真を撮ってきます。 
    そんなコレクションから、今日のは我が家の釘隠の一つ。ごく一般的な「梅」です。




  


Posted by どーもオリゴ糖 at 14:08Comments(2)よしなしごと

2010年04月26日

どうぶつしょうぎ(素材7)

昨年新聞で見かけてから気になっていた「どうぶつしょうぎ」を購入しました。
将棋の超入門編として女流プロ棋士が考案したゲームで、対象年齢は「3歳から」となっています。

将棋や囲碁は、言うまでもなく論理的思考力養成にうってつけの素材。
以前から採り入れたいと思っていましたが、ルールを覚えてまともに対戦できるようになるまで時間がかかる、一局に要する時間も長すぎる、ということで二の足を踏んでいました。

この「どうぶつしょうぎ」は盤面がわずか3×4の12マス、駒も4枚ずつの8枚と実にシンプル。
各駒には可愛いどうぶつのイラストとともに、進めるマスが一目でわかるよう点が書いてあります。
遊び方等の詳細はこちらをどうぞ!→どうぶつしょうぎofficial website





一見簡単に勝負がつきそうですが、実際にやってみるとこれがなかなか奥が深い...。
さすがにプロ棋士が考えただけのことはあります。
ライオン(王将)を追いつめても詰みそうで詰まないのは、将棋の「金」や「龍」「馬」のような、正面と斜め前方、左右という5方向に動ける駒が極めて少ないからだと思います。
ライオンはすべての方向に動けますが、これで王手をするわけにはいきません。
もう一つ5方向に動けるのはヒヨコ(歩)が「成った」ニワトリ。
つまりヒヨコをいかに有効に使えるか、が重要な戦術になってくるようです。

娘(成人)と妻相手に3戦3勝!
大人同士でも、つい真剣になってしまいます。
一手一手けっこう考えても10~15分程度で終わるので、すぐに「もう1回!」と続けたくなるのもいいところ...。

これはかなり使えそうです。
今日からさっそく塾に持って行くことにします。

  


Posted by どーもオリゴ糖 at 12:44Comments(0)素材

2010年04月24日

素材6

今回もよく目にする問題です。
中級編かな...。


問:3分計れる砂時計(3分計)と5分計れる砂時計(5分計)があります。
  この2つの砂時計だけを使って7分計る方法を考え、説明しなさい。
 

  (注)スタートから7分です。「途中のある時点から7分」はダメ。





  


Posted by どーもオリゴ糖 at 15:07Comments(0)素材

2010年04月23日

「春雨」はなぜ「はるさめ」と読むのか?

めまぐるしく気温が変わる日々です。
信州は昨日から冷たい雨が降ったり止んだり...。

ところで、「春の雨」→「春雨」はなぜ「はるあめ」ではなく「はるさめ」なんでしょう?
昨日からずっと考えています。

大雨、にわか雨、こぬか雨などは「~あめ」ですね。
「~さめ」となるのは、春雨の他に小雨、霧雨、氷雨、村雨など。
天気予報でよく使われる「秋雨」なんていうのもあります。

直感としては「~さめ」と読むのは「しとしと降る」イメージです。
でも「村雨」は違うなあ...。





いろいろ調べたら、いくつかの説があるようです。

 その1:「しとしと降る雨」のことを「しい雨」と言ったので、「春のしい雨」→「はるさめ」

 その2:春に降る「小雨(さめ)」なので「春小雨」→「はるさめ」


その1の「しい雨」なんて初めて聞いた。広辞苑にも載っていない。
その2だと「小雨」は「小小雨」が縮まったということか...。

「春細雨」→「はるさめ」というのも考えられるのではないかと思います。
「霧細雨」が「きりさめ」、「小細雨」が「こさめ」と...。

で、ふと考えたのが、「雨」という言葉はもともと「さめ」で、後になって「あめ」という言い方が登場してきたのではないかという大胆な経緯です。
そう思っていたら、同じような考察をネットで見つけました(←その3)

ただし、「雨」の語源は「天(あま)」からという説が有力です。
今となってはどれが正解かは知る由もありませんが、あれこれ想像するだけで楽しいものですね。


  


Posted by どーもオリゴ糖 at 13:17Comments(5)ことば

2010年04月22日

素材5

今回は中級編です。


問:次の漢字の書き方を説明しなさい。
  電話の向こうの相手に伝えるつもりで、わかりやすい文を書くこと。





  


Posted by どーもオリゴ糖 at 11:58Comments(0)素材

2010年04月21日

素材4

今日はいろいろな所でおなじみの問題。
知っている方も多いと思います。

問1は中級、問2は上級レベルかな...?

きちんと記述するところまでやってみてください。
論理的にわかりやすく説明できているか、自己採点を...。


問1:見た目は同じの8枚コインがあり、1枚だけ他より軽いものが交じっています。
   天秤を2回だけ使って軽いコインを見つけるにはどうすればよいか、その手順を説明しなさい。


問2:見た目は同じの8枚コインがあり、1枚だけ他と重さの違うものが交じっています。
   天秤を3回だけ使ってそのコインを見つけるにはどうすればよいか、手順を説明しなさい。






  


Posted by どーもオリゴ糖 at 10:55Comments(4)素材

2010年04月20日

素材3

超初級編です。

問:例にならって、下図にある図形を2つまたは3つに分類しなさい。分類基準を明記すること。
  できるだけ多くの分け方を考えてください。




  


Posted by どーもオリゴ糖 at 13:00Comments(0)素材

2010年04月19日

長野マラソン・大雲寺の桜

第12回長野マラソンの応援に行ってきました。
長男(26歳)が参加するので...。

この長男、私に似ずスポーツが得意で、走るの大好き。
長野マラソンは今年で4回目。
各地のマラソンにも遠征して参加したり、市町村対抗駅伝などにも出ています。
「今年は3時間を切れるかも...」と言っていたので大いに期待。

いつも応援する消防学校(篠ノ井)近くの千曲川土手は36~37km地点です。
ケータイで5kmごとの通過タイムをチェックし、そろそろだと待ち構えていました。
菜の花と北アルプスを入れた構図で、事前に他のランナーで何度も練習...。
ところが、いつもと違うシャツだったこともあって直前まで気づかず、
ただ走る様子だけを収めたつまらない写真になってしまいました。




ということで、アップしてある写真に写っているのは息子ではありません。
結果は後半バテて3時間10分29秒527位でした。
35km付近で、3時間のペースランナーに抜かれたそうです。
それでも自己ベストを4分更新。
よく頑張りました!

その後、妻と千曲市まで花見に...。
以前秋に一度訪れたことがある大雲寺というお寺です。
お城のような石垣と境内にあふれる桜の木を見て、
きっと桜の季節は素晴らしいだろう、ぜひまた春に来てみたいと思っていたのです。








数日続いた低温のお蔭でちょうど満開。
予想どおりのみごとな桜を堪能できました。
地元のグループと思われる一団が宴会を開いていただけで、
あとは家族連れがチラホラという程度の「穴場状態」も気に入りました。
ひっそりと、隠れた名所であり続けてほしいと願っています。




  


Posted by どーもオリゴ糖 at 13:09Comments(0)日記

2010年04月17日

素材2

思考力・言語力を育てる素材その2です。

レベルはアトランダムに出していきます。
今回は上級編。



問:それぞれの言葉の違いを説明しなさい。
  辞書を引かずに、あなたの意見を書くこと。

  ①「寒い」と「涼しい」

  ②「~までに」と「~までには」

  ③「楽しい」と「嬉しい」
  


Posted by どーもオリゴ糖 at 14:18Comments(6)素材

2010年04月15日

素材1



具体的にどんなふうに思考力・言語力を鍛えるのか?
素材例として、今まで塾で生徒に使用した問題を中心にご紹介していきます。

その1は初級編。
「アルゴ」というゲームを簡略化したものです。

問:1から4までの数字が書いてあるカードがあり、あなたと相手が2枚ずつ持っています。
  2人ともカードは裏返しになっていますが、自分の数字は見ることができます。
  カードは数字の小さい順に左から右へ並べるのがルールです。
  あなたのカードが1と3のとき、相手の「あ」のカードの数字はいくつですか。
  そう考えた理由も入れて答えなさい。


正解を出すのは簡単ですが、肝心なのは「そう考えた理由も入れて」の部分です。
塾では個別指導なので記述で答えさせましたが、口頭で答えさせて皆で話し合えばさらに効果が高まると思います。

<追記>相手とは向かい合っていると考えてください。従って、相手の「左」はこちらの「右」です。  


Posted by どーもオリゴ糖 at 17:11Comments(2)素材

2010年04月13日

はじめに

はじめまして。
松代町在住の「どーもオリゴ糖」です。

市内で小さな学習塾をやっています。
長年多くの子どもを見てきて、
 「自分で考えようとしないで、すぐに答を教えてもらいたがる」
 「なぜそうなるのかを理解しないで、公式的なものに頼る」
 「自分の考えや意見を整理して話すことができない」...
などの
傾向が最近特に強くなっていることに危機感を感じています。

OECDの学力調査や文科省の全国学力テストの結果を見ても、知識はあっても考えるのは苦手、
記述式問題はお手上げという子どもが多いようです。
教えられたことはできるけれど、初めて目にする問題だとどう考えていいかさえわからないのです。

これでは将来が不安です。
社会に出てから直面する問題には、初めから答など用意されていません。
自分で考えないで教えてくれるのを待っている...。
言われたことしかできない....。
そんな新入社員はどこの会社も必要としないでしょう。

①「情報を鵜呑みにせず、自分の頭で考える」
②「それを整理して、論理的に人に伝える」
そんな力を本気で育てなければ、日本は衰退していく一方だと思います。

今まで学校教育では、それらの力を体系的に育成する機会はほとんどありませんでした。
さすがに文科省も危機感を感じたのか、今回の「ゆとり教育」脱却の学習指導要領改訂で、
「言語力」の強化を一つの柱としています。
 (注:上述の②の力を文科省は「言語力」と定義しています。以下、このブログでもそれに倣います。)ただ、教える内容が格段に増えた状態で、どこまでそれが実現できるか...。
私はかなり危ぶんでいます。

危機的状況は、子どもたちにだけ存在しているのではありません。
最近NHKで「言語力」をテーマにした番組が複数放映されました。
報告書が書けない若手社員、後輩に技術や手法を伝授できないベテラン社員、
街頭インタビューに単語の羅列でしか答えられない人々...。

マスコミの意見やネットの情報をそのまま受け入れてしまう大人たちも、
「コピペ」の繋ぎ合わせでレポートを作る大学生も、
感情をうまく伝えられずにすぐにキレル若者も(昨今は老人も...)、その根本にあるものは同じです。
貧弱な論理的思考力、言語力を高めることこそが、今の日本人にとって最大の課題ではないでしょうか。
コミュニケーションやマナーなどの問題も、それらの力を育てずに語っても、根本的な解決にはならないと考えるのですが...。

塾では何年も前から要約力や論理的思考力、説明力の強化に力を入れてきました。
オリジナル教材もいろいろ作っています。
「日本語文章能力検定(文検)」や、昨秋から始まった「言語力検定」の準会場にも登録して、
生徒に受験を勧めても来ました。
でも、結局は学習塾なので、学校の成績や入試のことを避けては通れません。
一番つけてあげたい力を後回しにせざるを得ないことも頻繁にあります。

そこで、学習塾とは別に思考力と言語力を育てるNPO法人を設立することにしました。
子ども向けには定期的な教室(お勉強ではなく習い事感覚のもの)や、無料の体験会、
小中学校への出前授業を考えています。
大人向けにも講演会や社員研修、大学生対象のワークショップなどを行う予定です。

まだ計画を立て始めたばかりなので、正式な団体名も活動内容も未定です。
趣旨に賛同していただける方は、ぜひコメント欄に一言お寄せください。
明日の日本をよりよくするために、一緒に活動して行きたいと思います。

よろしくお願い致します。
  


Posted by どーもオリゴ糖 at 17:41Comments(5)はじめに