2010年08月20日
考える力
どこで見かけた問題だったか忘れてしまった。
生徒に息抜きに出すクイズ(?)にこんなのがある。
答えを見る前に、皆さんも考えていただきたい。
ある人がこう言いました。
「わたしは一昨日13歳でしたが、来年は16歳になります。」
さて、今日は何月何日で、この人の誕生日はいつでしょう?
(正解は画像の下↓)
一瞬、そんなことあり得ないと思う。
でも正解があるはずだ...。
ところが、多くの生徒がここから一歩も進めない。何を書くでもなく、ただボーッと考えている。
1分も経つと「無理!」「できない!」という顔つきになる...。
水曜日、居合わせた中学生全員にこの問題を与えた。
3年7名、2年1名、1年2名で競争だ。
初めは制限時間を5分とした。
5分以内にできたのは3人。
1番も2番も中1の生徒だった。
この二人は、付属中や私立中の受験勉強を経験している。
3番は中2の子。
この子は小3のときに入塾し、塾にあるペンシルパズルはすべて制覇した。
立体パズルも大好きな子だ。
さて肝心の中3は...。
5分過ぎにやっと1名が正解。
この子は学校の成績も上の中くらいで、わりと柔軟な考え方ができる。
続いてもう1名。
こちらは成績は中の中で、とにかく作業に時間がかかる。
しかしときどきキラッと光る才能を見せる子だ。
残りの5人は10分経ってもダメなので、ヒントを出す。
「こういう特殊な状況になるのは1年のどの時期かを考えろ」
それでも白紙のままの子、
「特殊」というヒントからなぜか2月29日にこだわる子...。
「今日」は合っているのに、「誕生日」がずれている子もいる。
結局どうにかもう一人が正解したきり、20分を経過したところで打ち切る。
先日の高校入試模試で、塾内でトップだった子はとうとうできなかった。
数学大好きという子も沈没...。
この結果は、いったい何を物語っているのか...。
実は、ある程度予想どおりだった。
学校の成績とは比例しないだろうと思っていた。
教えられたことをそのまま覚え、解き方のパターンを身につければ、テストでは点が取れる。
でも、それだけでは初めて見る問題には手も足も出ないのだ。
総合テストや本番の入試では固まってしまうことになる。
この問題を解くために必要なのは、まずひらめき、あるいは頭の柔らかさである。
さらに、条件を整理する分析力、論理的に考える力、試行錯誤できる粘り強さなどが挙げられる。
答を出した後には検証力、修正力も問われる。
中学受験の勉強をしてきた生徒は、柔軟性の面で優れているように思う。
いろいろな方向からの考え方ができるのは強味だ。
中2の子も、パズルや良質の文章題を通して、論理的思考力や粘り強さを磨いてきた。
ただ計算するだけ、覚えるだけの「お勉強」しかしていない子とは自力が違うのだ。
もう一つ感じたこと。
学年が進むにつれてできが悪かった。
これは、中学校でテスト向けの勉強、覚える勉強ばかりに染まってきた結果ではないのか。小学校のときはユニークな発想をしていた子が、
中学に入ってときが経つと、ありきたりの考え方しかできなくなる例は珍しくない。
この問題はこう考える、これはこのやり方で...という指導に慣れてしまい、
やがて言われたままにマネをする方が楽になってしまう。
教師の方がそういう生徒を求めているのだから仕方ない...。
今までは、中学生に対してはどうしても教科指導が主になってきたが、
小学生並みにパズル類を増やしてもいい、いや増やすべきかも知れないと考えている。

<正解>今日は1月1日。誕生日は12月31日。一昨日は13歳で昨日14歳になった。
今年の大晦日で15歳。来年の大晦日で16歳になる。
生徒に息抜きに出すクイズ(?)にこんなのがある。
答えを見る前に、皆さんも考えていただきたい。
ある人がこう言いました。
「わたしは一昨日13歳でしたが、来年は16歳になります。」
さて、今日は何月何日で、この人の誕生日はいつでしょう?
(正解は画像の下↓)
一瞬、そんなことあり得ないと思う。
でも正解があるはずだ...。
ところが、多くの生徒がここから一歩も進めない。何を書くでもなく、ただボーッと考えている。
1分も経つと「無理!」「できない!」という顔つきになる...。
水曜日、居合わせた中学生全員にこの問題を与えた。
3年7名、2年1名、1年2名で競争だ。
初めは制限時間を5分とした。
5分以内にできたのは3人。
1番も2番も中1の生徒だった。
この二人は、付属中や私立中の受験勉強を経験している。
3番は中2の子。
この子は小3のときに入塾し、塾にあるペンシルパズルはすべて制覇した。
立体パズルも大好きな子だ。
さて肝心の中3は...。
5分過ぎにやっと1名が正解。
この子は学校の成績も上の中くらいで、わりと柔軟な考え方ができる。
続いてもう1名。
こちらは成績は中の中で、とにかく作業に時間がかかる。
しかしときどきキラッと光る才能を見せる子だ。
残りの5人は10分経ってもダメなので、ヒントを出す。
「こういう特殊な状況になるのは1年のどの時期かを考えろ」
それでも白紙のままの子、
「特殊」というヒントからなぜか2月29日にこだわる子...。
「今日」は合っているのに、「誕生日」がずれている子もいる。
結局どうにかもう一人が正解したきり、20分を経過したところで打ち切る。
先日の高校入試模試で、塾内でトップだった子はとうとうできなかった。
数学大好きという子も沈没...。
この結果は、いったい何を物語っているのか...。
実は、ある程度予想どおりだった。
学校の成績とは比例しないだろうと思っていた。
教えられたことをそのまま覚え、解き方のパターンを身につければ、テストでは点が取れる。
でも、それだけでは初めて見る問題には手も足も出ないのだ。
総合テストや本番の入試では固まってしまうことになる。
この問題を解くために必要なのは、まずひらめき、あるいは頭の柔らかさである。
さらに、条件を整理する分析力、論理的に考える力、試行錯誤できる粘り強さなどが挙げられる。
答を出した後には検証力、修正力も問われる。
中学受験の勉強をしてきた生徒は、柔軟性の面で優れているように思う。
いろいろな方向からの考え方ができるのは強味だ。
中2の子も、パズルや良質の文章題を通して、論理的思考力や粘り強さを磨いてきた。
ただ計算するだけ、覚えるだけの「お勉強」しかしていない子とは自力が違うのだ。
もう一つ感じたこと。
学年が進むにつれてできが悪かった。
これは、中学校でテスト向けの勉強、覚える勉強ばかりに染まってきた結果ではないのか。小学校のときはユニークな発想をしていた子が、
中学に入ってときが経つと、ありきたりの考え方しかできなくなる例は珍しくない。
この問題はこう考える、これはこのやり方で...という指導に慣れてしまい、
やがて言われたままにマネをする方が楽になってしまう。
教師の方がそういう生徒を求めているのだから仕方ない...。
今までは、中学生に対してはどうしても教科指導が主になってきたが、
小学生並みにパズル類を増やしてもいい、いや増やすべきかも知れないと考えている。

<正解>今日は1月1日。誕生日は12月31日。一昨日は13歳で昨日14歳になった。
今年の大晦日で15歳。来年の大晦日で16歳になる。
Posted by どーもオリゴ糖 at 12:44│Comments(0)
│よしなしごと
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