2010年09月20日

逆行していないか?

毎年この時期に、長野県高校入試のいわゆる「過去問」を中3生に配布する。
実際の入試のレベルや傾向を認識させるためだ。

今年出版されたものは、2010年に実施された入試から過去5年間、
つまり2006年までの問題と正解、解説が収録されている。

毎年、最大手であろうF教育社の過去問集を買っているが、
うまいところに目を付けたものだと感心する。
各都道府県別のものを、受験生の3割が購入したとしても相当な売上になる。
編集は、新聞にも掲載される問題、正解を載せ、簡単な解説を加えるだけだ。
ただし、この解説には今一なものも...。
翌年入試の出題分野予測もあるが、これはもっと当てにならない。

塾には以前からのものが1部ずつ保管してあるので、
古くは昭和の時代の入試問題もある。
今の問題と比べると、各教科ともずいぶん様相が異なるようだ。

中でも気になったのが国語だ。
記述問題が激減している...。

かつては150~200字で、自分の考えや意見を書かせる問題があった。
単独の設問で、小論文とまでは行かないが、テーマに沿った作文だ。
それが徐々に字数が少なくなる。
同時に、独立した問題ではなく、長文読解の中の小問扱いになった。
一部の要約や、該当部分の理由を書かせる形式だ。

2004年以降は、50字を超える記述問題は皆無だ。
文章の一部を抜き出して答えればOKというものが主流である。
自分の言葉で表現する力は問われていない...。

日本人の言語力が危ないと言われている昨今である。
高校入試のこの流れは、時代に逆行しているのではないか。
今こそ、自分の考えを整理し、自分の言葉で伝える力を重視すべきではないのか...。


自由記述を増やせば、もちろん採点の手間も増える。
採点者の判断に委ねるのは平等ではないという意見もあろう。
それでも、だからと言って切り捨てていい問題ではない。

他の都道府県を見れば、長めの自由記述を採り入れているところも決して珍しくないのだ。
やる気次第である。


今年も10月に実施予定の「言語力検定」は、
4割が自由記述なので結果が出るまでに1ヶ月以上かかる。
さすがに高校入試ではこうは行かないが、
何らかの対策を考えた上で、自由記述問題を復活させてもらいたいと切に願う。






逆行していないか?



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Posted by どーもオリゴ糖 at 13:23│Comments(2)よしなしごと
この記事へのコメント
こんばんは。

 わたしも、甥っ子の作文などに付き合わされて思うのですが、書きたいことはあるのに、何処から書き始めたらいいのか判らないようなのです。

 そして、絶対に書いておきたい内容と、書きたいがそれほど重要ではない内容の区別を付けることが下手なのです。

 色々なブログ記事を読ませていただいても感じるのですが、特に若いブロガーの記事の書き方には、一つの特徴があって、テーマを決めることなく思いつくままに文章をつづるという傾向が見て取れます。

 そのため、途中から先の文章とはまったく違った方向へ話が進んで行ってしまうこともしばしばで、結論が出ないのです。

 まあ、ブログのような自由な書き物は、それでもいいのでしょうが、これを学校の宿題である作文でもやってしまうのが問題ですね。

 今の子供たちには、自分の書きたいことを瞬時にまとめあげる力が足りないのではないかと、懸念しています。
Posted by ちよみちよみ at 2010年09月21日 22:37
ちよみさん、いつもありがとうございます。

自分の思いや考えを文章にするのは、大人でも難しいものです。特に小学生には、いきなり感想や意見を書けと言っても無理な話...。「思ったことを書きなさい」が一番大変なのです。遠足や運動会の作文然り、読書感想文然り...。

まずは見たことや聞いたことをそなまま文章にする練習を多く積まなければなりません。あえて自分の思いを省いた描写、説明、報告などの文をたくさん書かせることです。おそらく学校では、こういう練習が極端に少ないと思うのですが...。
Posted by どーもオリゴ糖どーもオリゴ糖 at 2010年09月22日 13:04
 
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