2010年08月05日
西瓜の詩
山村暮鳥という詩人がいる。
明治から大正期に活躍した人で、「雲」と題する一編は有名だ。
おうい雲よ
いういうと
馬鹿にのんきさうぢやないか
どこまでゆくんだ
ずつと磐城平(いはきたひら)の方までゆくんか
以前公文の本部に勤めていたことがある。
ちょうど3人の子どもが生まれた時期だ。
もちろん公文式の幼児教材はやらせたし、
「漢字カード」や「俳句カード」「詩のカード」も至る所に貼っていた。
俳句や詩のカードは大人も一緒に楽しめて楽しかった。
子どもが大きくなるにつれ、その間に引越を何度も繰り返したこともあり、
いつしかカード類はダンボール箱の底に埋もれていた。
昨年から塾で、「今月の俳句・短歌」を覚えさせるようになった。
「俳句カード」で印象に残っていた句も多数利用させてもらっている。
最近になって妻が、「詩のカード」を引っ張り出し、
トイレに3編ずつ掲示するようになった。
更新は妻の気分次第なので、極めて不定期であるが、
落ち着いた環境で否応なく目に入るので、すぐに覚えてしまう。
「ああ、こんなのもあったな...」と懐かしくなる。
先月だったか、「西瓜の詩」があった。
この短い詩は強烈に記憶に残っている。
ほのぼのとしたユーモアがあって、子どもたちもすぐに覚えてしまった。
あれから十数年経つが、今でも西瓜を見るたびに口ずさんでいる。
どうも不思議で
たまらない
叩かれると
西瓜め
ぽこぽこといふ
これが山村暮鳥の作であったことは今回初めて知った。
昨年からずっと注目している詩人だ。
塾に掲示する俳句や詩を集めているときに、
「風景」という題の鮮烈な詩に出会ったのだ。
(これはまた、その季節(春)になったらご紹介する...。)
なるほど、彼の詩だったのか。
さすがだ...。
青空文庫から、「西瓜の詩」が含まれている詩集をダウンロードしてみる。
読んでいくと、「おお、これもそうか...。」と嬉しくなった。
これも「俳句カード」で覚えた詩だ。
林檎をしみじみみてゐると
だんだん自分も林檎になる
難しい言葉を散りばめたような理屈っぽい詩より、
私はこういう素朴な味わいの詩が好きである。

明治から大正期に活躍した人で、「雲」と題する一編は有名だ。
おうい雲よ
いういうと
馬鹿にのんきさうぢやないか
どこまでゆくんだ
ずつと磐城平(いはきたひら)の方までゆくんか
以前公文の本部に勤めていたことがある。
ちょうど3人の子どもが生まれた時期だ。
もちろん公文式の幼児教材はやらせたし、
「漢字カード」や「俳句カード」「詩のカード」も至る所に貼っていた。
俳句や詩のカードは大人も一緒に楽しめて楽しかった。
子どもが大きくなるにつれ、その間に引越を何度も繰り返したこともあり、
いつしかカード類はダンボール箱の底に埋もれていた。
昨年から塾で、「今月の俳句・短歌」を覚えさせるようになった。
「俳句カード」で印象に残っていた句も多数利用させてもらっている。
最近になって妻が、「詩のカード」を引っ張り出し、
トイレに3編ずつ掲示するようになった。
更新は妻の気分次第なので、極めて不定期であるが、
落ち着いた環境で否応なく目に入るので、すぐに覚えてしまう。
「ああ、こんなのもあったな...」と懐かしくなる。
先月だったか、「西瓜の詩」があった。
この短い詩は強烈に記憶に残っている。
ほのぼのとしたユーモアがあって、子どもたちもすぐに覚えてしまった。
あれから十数年経つが、今でも西瓜を見るたびに口ずさんでいる。
どうも不思議で
たまらない
叩かれると
西瓜め
ぽこぽこといふ
これが山村暮鳥の作であったことは今回初めて知った。
昨年からずっと注目している詩人だ。
塾に掲示する俳句や詩を集めているときに、
「風景」という題の鮮烈な詩に出会ったのだ。
(これはまた、その季節(春)になったらご紹介する...。)
なるほど、彼の詩だったのか。
さすがだ...。
青空文庫から、「西瓜の詩」が含まれている詩集をダウンロードしてみる。
読んでいくと、「おお、これもそうか...。」と嬉しくなった。
これも「俳句カード」で覚えた詩だ。
林檎をしみじみみてゐると
だんだん自分も林檎になる
難しい言葉を散りばめたような理屈っぽい詩より、
私はこういう素朴な味わいの詩が好きである。

2010年08月01日
ひとよひとよに...
√2は「ひとよひとよにひとみごろ...」、
√3は「ひとなみにおごれや...」と覚えた。
√5は「ふじさんろくおうむなく...」だったけ...。
π(円周率)の覚え方は知らなかった。
「産医師異国に向こう産後薬なく産婦みやしろに
虫さんざん闇に鳴く御礼には早よ行くな...」だそうだ。
これで、小数点以下39ケタまでカバーできる。
う~ん....すごい。
本気で覚えようか...。
元素記号の覚え方も有名だ。
「すいへいりーべぼくのふね...」で楽勝だった。
先日何かで読んだのだが、この語呂合わせでの覚え方、日本独特のものだという。
たとえば英語では、「3.1416」までを覚えるのに、
「Yes I Have a Number」とつぶやくそうだ。
アルファベットの文字数で覚えるのだ。
これは大変だ...。
9文字の単語など限られてくるだろうし、ある程度意味が通じる必要もあるだろう。
0を「お」とも「れ」とも読んだり、
3を「さん」や「さ」、「み」と読んでも平気な日本語は、なんと便利なことか...。
電話番号を語呂合わせで覚えている方も多かろう。
因みに、わが家の今の電話番号は、
偶然にも結婚当初(28年前)東京に住んでいたときの番号と下4ケタが同じである。
ところが覚え方はまったく違うのだ。
文脈が通じるように、読みに幅を持たせることができるのが日本語の長所である。
そう言えば、九九を覚えるのも外国は大変だと聞いた。
日本のように「ににんが四」「にしが八」とリズミカルには行かないようだ。
英語なら「two times two is four」とか「two by four is eight」と言うらしい。
ただし、だからと言って、英語圏の人々がかけ算が苦手ということにはならない。
「六一が六」から順に言ってこないと「六七」にたどり着けない人よりは遙かに速く、
瞬間的に「42」をたたき出せる英米人はたくさんいるはずである。
英語では年号の語呂合わせもないのかな...。
「鳴くよ鶯平安京」(794年)や「いい国作ろう鎌倉幕府」(1192年)、
「以後よく広まるキリスト教」(1549年)などは、
一生忘れることがないであろう、語呂合わせの傑作だと思う。

√3は「ひとなみにおごれや...」と覚えた。
√5は「ふじさんろくおうむなく...」だったけ...。
π(円周率)の覚え方は知らなかった。
「産医師異国に向こう産後薬なく産婦みやしろに
虫さんざん闇に鳴く御礼には早よ行くな...」だそうだ。
これで、小数点以下39ケタまでカバーできる。
う~ん....すごい。
本気で覚えようか...。
元素記号の覚え方も有名だ。
「すいへいりーべぼくのふね...」で楽勝だった。
先日何かで読んだのだが、この語呂合わせでの覚え方、日本独特のものだという。
たとえば英語では、「3.1416」までを覚えるのに、
「Yes I Have a Number」とつぶやくそうだ。
アルファベットの文字数で覚えるのだ。
これは大変だ...。
9文字の単語など限られてくるだろうし、ある程度意味が通じる必要もあるだろう。
0を「お」とも「れ」とも読んだり、
3を「さん」や「さ」、「み」と読んでも平気な日本語は、なんと便利なことか...。
電話番号を語呂合わせで覚えている方も多かろう。
因みに、わが家の今の電話番号は、
偶然にも結婚当初(28年前)東京に住んでいたときの番号と下4ケタが同じである。
ところが覚え方はまったく違うのだ。
文脈が通じるように、読みに幅を持たせることができるのが日本語の長所である。
そう言えば、九九を覚えるのも外国は大変だと聞いた。
日本のように「ににんが四」「にしが八」とリズミカルには行かないようだ。
英語なら「two times two is four」とか「two by four is eight」と言うらしい。
ただし、だからと言って、英語圏の人々がかけ算が苦手ということにはならない。
「六一が六」から順に言ってこないと「六七」にたどり着けない人よりは遙かに速く、
瞬間的に「42」をたたき出せる英米人はたくさんいるはずである。
英語では年号の語呂合わせもないのかな...。
「鳴くよ鶯平安京」(794年)や「いい国作ろう鎌倉幕府」(1192年)、
「以後よく広まるキリスト教」(1549年)などは、
一生忘れることがないであろう、語呂合わせの傑作だと思う。

2010年07月30日
当世中学生漢字事情
塾で中学生が毎回書いていくコメントを見ていると、漢字の間違いが目につく。
特に多い5つをご紹介する。
その1:「解き方」を「問き方」と書いてくる。
「問」や「問う」でしょっちゅう目にしているので脳裏に焼き付いているのか...。
「解」は「かい」と読む方が多いからかも知れない。
その2;「意味」を「意見」と書く。
そりゃあ「見」も「み」と読むが、これでは意味が通じない。
その3:「落」という字。サンズイの横に草かんむりと「各」を書く。
正しくは草かんむりが優先。
その下にサンズイと「各」が入らなければならない。
これ、大人でも間違っている人意外と多いですよ。
その4:「図」の内側。カタカナの「シ」に斜め線を入れる。
本来は「ツ」に斜め線である。
「図」以前に、カタカナの「ツ」と「シ」の書き分けができていない生徒もいる。
ひらがなを参考に、「ツ」は「つ」をイメージして上の横線を揃え、上から下へ払う、
「シ」は「し」と同様に左の縦線を揃え、下から上へ払う...と教えるとうまく行く。
その5:「鳥取県」を「取鳥県」としてしまう。
「取」よりも「鳥」の方が「とり」と読むイメージが強いのだと思う。
鳥取県は、その位置も島根県とよく混同される気の毒な県である。
日々生徒に接していると、「え?」という間違いや、
「そんなことも知らんのか!?」と驚くことが少なくない。
続きはまた機会を改めてご紹介したい。

特に多い5つをご紹介する。
その1:「解き方」を「問き方」と書いてくる。
「問」や「問う」でしょっちゅう目にしているので脳裏に焼き付いているのか...。
「解」は「かい」と読む方が多いからかも知れない。
その2;「意味」を「意見」と書く。
そりゃあ「見」も「み」と読むが、これでは意味が通じない。
その3:「落」という字。サンズイの横に草かんむりと「各」を書く。
正しくは草かんむりが優先。
その下にサンズイと「各」が入らなければならない。
これ、大人でも間違っている人意外と多いですよ。
その4:「図」の内側。カタカナの「シ」に斜め線を入れる。
本来は「ツ」に斜め線である。
「図」以前に、カタカナの「ツ」と「シ」の書き分けができていない生徒もいる。
ひらがなを参考に、「ツ」は「つ」をイメージして上の横線を揃え、上から下へ払う、
「シ」は「し」と同様に左の縦線を揃え、下から上へ払う...と教えるとうまく行く。
その5:「鳥取県」を「取鳥県」としてしまう。
「取」よりも「鳥」の方が「とり」と読むイメージが強いのだと思う。
鳥取県は、その位置も島根県とよく混同される気の毒な県である。
日々生徒に接していると、「え?」という間違いや、
「そんなことも知らんのか!?」と驚くことが少なくない。
続きはまた機会を改めてご紹介したい。

2010年07月29日
「ティー」じゃなくて「てい」
4つの道が集まった交差点は、だいたい「十字路」だ。
多少斜めの道があったとしても、「十」とみなして不都合はない。
三叉路になると「Y字路」か「T字路」だ。
...と、ずっと思ってきた。
ところが「T字路」ではなかったのだ!
「ティー」ではなくて「てい」が正しいのだという。
「ディズニーランド」が「デズニーランド」になったり、
「ティファニー」が「テファニー」になったりという、超シルバー世代の話ではない。
(81歳の父は、野球の「ファール」を「ハール」と言う...。)
若者が発音しても「てい」でなくてはならないのだ。
交差する道の形を表しているのは間違いない。
それが「T」ではなくて「丁」なのだ。
「甲乙丙丁」の「丁」である。
(と言ってもピンと来ない人も多いかな...)
言われてみればそうだ。
「十字路」が漢字を元にしてるのに、「T字路」はないだろう。
と言うことは「Y字路」が斬新ということになる。
余談だが、東京のどこかで五叉路だか六叉路で、
信号があったときは事故が多かったのに、
思い切って信号をなくしたら事故が減ったという話を聞いたことがある。
その方が、お互いに譲り合ったり、注意を怠らなかったりという良い流れになるのだろう。
松代の町も、かなりの拠点に信号がないのが、実は気に入っている。

多少斜めの道があったとしても、「十」とみなして不都合はない。
三叉路になると「Y字路」か「T字路」だ。
...と、ずっと思ってきた。
ところが「T字路」ではなかったのだ!
「ティー」ではなくて「てい」が正しいのだという。
「ディズニーランド」が「デズニーランド」になったり、
「ティファニー」が「テファニー」になったりという、超シルバー世代の話ではない。
(81歳の父は、野球の「ファール」を「ハール」と言う...。)
若者が発音しても「てい」でなくてはならないのだ。
交差する道の形を表しているのは間違いない。
それが「T」ではなくて「丁」なのだ。
「甲乙丙丁」の「丁」である。
(と言ってもピンと来ない人も多いかな...)
言われてみればそうだ。
「十字路」が漢字を元にしてるのに、「T字路」はないだろう。
と言うことは「Y字路」が斬新ということになる。
余談だが、東京のどこかで五叉路だか六叉路で、
信号があったときは事故が多かったのに、
思い切って信号をなくしたら事故が減ったという話を聞いたことがある。
その方が、お互いに譲り合ったり、注意を怠らなかったりという良い流れになるのだろう。
松代の町も、かなりの拠点に信号がないのが、実は気に入っている。

2010年07月25日
ちょっと変な日本語~その2~
ちょっと変な日本語が、また貯まってきたのでご紹介...。
野球の実況中継が多い。
よく観たり聴いたりしているということもあるが、
原稿のないとっさの喋りがそれを誘発するのだろう。
①CSの「プロ野球ニュース」から。
4試合続けて得点ゼロで負けた広島カープについて...
連続無失点のリーグタイ記録
もちろん「無得点」の間違いだ。
②同じくCSの実況中継。
あがり調子ですね。
「のぼり調子」のことだろうが、原稿があったとは思われないので、
アナウンサーがそう思い込んでいるに違いない。
こういうのは指摘してあげた方が親切というものか...。
③こちらは天下のNHKラジオ。
高校野球長野県大会の実況から...。
あわよくばランナーに当たるのではないかという当たりでした。
「あわよくば」というのは、幸運を期待するときの言葉だ。
起こってほしくないことには用いない。
ランナーに打球が当たればアウトなのだから、明らかな誤用である。
「一歩間違えば」「下手をすると」くらいが妥当か...。
これから高校野球も全国大会、プロ野球のペナントレースも盛り上がってくる。
また面白い日本語に出会える機会も大いに増えそうである...。

野球の実況中継が多い。
よく観たり聴いたりしているということもあるが、
原稿のないとっさの喋りがそれを誘発するのだろう。
①CSの「プロ野球ニュース」から。
4試合続けて得点ゼロで負けた広島カープについて...
連続無失点のリーグタイ記録
もちろん「無得点」の間違いだ。
②同じくCSの実況中継。
あがり調子ですね。
「のぼり調子」のことだろうが、原稿があったとは思われないので、
アナウンサーがそう思い込んでいるに違いない。
こういうのは指摘してあげた方が親切というものか...。
③こちらは天下のNHKラジオ。
高校野球長野県大会の実況から...。
あわよくばランナーに当たるのではないかという当たりでした。
「あわよくば」というのは、幸運を期待するときの言葉だ。
起こってほしくないことには用いない。
ランナーに打球が当たればアウトなのだから、明らかな誤用である。
「一歩間違えば」「下手をすると」くらいが妥当か...。
これから高校野球も全国大会、プロ野球のペナントレースも盛り上がってくる。
また面白い日本語に出会える機会も大いに増えそうである...。

2010年07月24日
専門用語?
娘(24歳)に宅急便が届いた。
おそらくコンサートのチケットだろう。
「セキュリティーパッケージ」「重要書類在中」「代品なし」など、おどろおどろしい文字が並んでいる。
こういう、荷物に記される注意書きは、独特のものが多い。
「投込厳禁」は、まあわかる。
しかし疑問も湧く。
これが書かれていない荷物は、投げ込んでもいいのか?まさか、玄関を開けて荷物を放り投げていく業者はあるまいが...。
「完全判取」は初めて目にした。
今「はんしゅ」変換しても、「藩主」しか出てこなかった...。
それだけ特殊な専門用語なのだろう。
「完全××」で思い浮かぶのは、「完全無欠」「完全試合」「完全犯罪」くらいのものか...。
いずれにしても、なんか重々しい。
まあ、言わんとすることはわかる。
確かに届けたことを証明するため、必ずハンコやサインを貰うことという意味だろう。
ならば、もう少しスッキリした言い方はないものか...。
「受取確認必須」では長いか...。
「受印必須」ならどうだろう?
前々から気になっていた注意書きのことを思い出した。
「天地無用」である。
もちろん、荷物の上下を逆さまにしてはいけないという注意だが、
一瞬、まったく逆の意味にも取れる。
「心配無用」や「問答無用」の「無用」は、そうする必要がないという意味だろう。
すると「天地無用」は、天と地を気にする必要がない、
ひっくり返しても構わない...とも取れるのではないか...。
「天と地を逆にする必要がない」と解釈すればいいのだろうが、なにか釈然としない。
これでは、この注意書きのない物は、わざわざ逆さまにするのがルールのように聞こえる。
ダンボール箱が大きすぎて上部に空間ができてしまったとき、
新聞紙やプチプチを詰めて形を整える。
中に壊れやすい物が入っている場合は、つぶされないように注意書きをしておく。
これを私はずっと「上乗厳禁」と書いてきた。
ところが、どうも主流は「下積厳禁」のようだ。
「上乗厳禁」の方は、他の荷物を対象としている。
他の荷物を上に乗せないでね、ということだ。
一方「下積厳禁」は、注意書きのある荷物を対象とした表現である。
この荷物を他の荷物の下にしないでよ、とアピールしている。
そうすると、やはり「下積」の方がわかりやすいのだろうか...。
でも、「下に積む」という表現が気になる。
「積む」には、どうしても上へ上へというイメージが伴うのだ。
おまけ:「下積み生活」などを連想してしまうのもよくない。
NHK「ケータイ大喜利」の「下積長子」ご存知の方いますか...?
他にも、荷物に付けるいろいろな注意書きがある。
「こわれもの」「なまもの」「折曲厳禁」「水濡注意」「取扱注意」...。
これらは誤解されることはないだろうが、あまりに専門用語的な言い方が増えすぎるのは困る。
グローバル化が進む時代、万国共通の注意書きを考える必要も多かろう。
ピクトグラムのように、目で見てわかるのが一番だ。
国内の荷物でもそれが主流になってほしいと思う。

おそらくコンサートのチケットだろう。
「セキュリティーパッケージ」「重要書類在中」「代品なし」など、おどろおどろしい文字が並んでいる。
こういう、荷物に記される注意書きは、独特のものが多い。
「投込厳禁」は、まあわかる。
しかし疑問も湧く。
これが書かれていない荷物は、投げ込んでもいいのか?まさか、玄関を開けて荷物を放り投げていく業者はあるまいが...。
「完全判取」は初めて目にした。
今「はんしゅ」変換しても、「藩主」しか出てこなかった...。
それだけ特殊な専門用語なのだろう。
「完全××」で思い浮かぶのは、「完全無欠」「完全試合」「完全犯罪」くらいのものか...。
いずれにしても、なんか重々しい。
まあ、言わんとすることはわかる。
確かに届けたことを証明するため、必ずハンコやサインを貰うことという意味だろう。
ならば、もう少しスッキリした言い方はないものか...。
「受取確認必須」では長いか...。
「受印必須」ならどうだろう?
前々から気になっていた注意書きのことを思い出した。
「天地無用」である。
もちろん、荷物の上下を逆さまにしてはいけないという注意だが、
一瞬、まったく逆の意味にも取れる。
「心配無用」や「問答無用」の「無用」は、そうする必要がないという意味だろう。
すると「天地無用」は、天と地を気にする必要がない、
ひっくり返しても構わない...とも取れるのではないか...。
「天と地を逆にする必要がない」と解釈すればいいのだろうが、なにか釈然としない。
これでは、この注意書きのない物は、わざわざ逆さまにするのがルールのように聞こえる。
ダンボール箱が大きすぎて上部に空間ができてしまったとき、
新聞紙やプチプチを詰めて形を整える。
中に壊れやすい物が入っている場合は、つぶされないように注意書きをしておく。
これを私はずっと「上乗厳禁」と書いてきた。
ところが、どうも主流は「下積厳禁」のようだ。
「上乗厳禁」の方は、他の荷物を対象としている。
他の荷物を上に乗せないでね、ということだ。
一方「下積厳禁」は、注意書きのある荷物を対象とした表現である。
この荷物を他の荷物の下にしないでよ、とアピールしている。
そうすると、やはり「下積」の方がわかりやすいのだろうか...。
でも、「下に積む」という表現が気になる。
「積む」には、どうしても上へ上へというイメージが伴うのだ。
おまけ:「下積み生活」などを連想してしまうのもよくない。
NHK「ケータイ大喜利」の「下積長子」ご存知の方いますか...?
他にも、荷物に付けるいろいろな注意書きがある。
「こわれもの」「なまもの」「折曲厳禁」「水濡注意」「取扱注意」...。
これらは誤解されることはないだろうが、あまりに専門用語的な言い方が増えすぎるのは困る。
グローバル化が進む時代、万国共通の注意書きを考える必要も多かろう。
ピクトグラムのように、目で見てわかるのが一番だ。
国内の荷物でもそれが主流になってほしいと思う。

2010年07月23日
この番組は何なんだ!?
NHKで毎週木曜日の夜に放映している、日本語についての番組がある。
タイトルから気に入らない。
「みんなで日本GO!」だと...?
NHKならもう少し「らしい」タイトルにしろ!
何なんだ、このウケを狙ったような、恥ずかしくなるような名前は...。
まあ。百歩譲って、内容がそれなりならタイトルは許す。
しかし、内容も思わずヤジを飛ばしたくなるようなていたらくなのだ。
まず司会の面々が軽い。
船越英一郎、アンタッチャブルの山崎、可愛いだけのような女子アナ...。
「この言い方はありかなしか」をスタジオの有名人・一般人に問うのだが、
フリは「みんなで日本GO!」のGO!に合わせて手を突き上げる。
答える方はYES・NOを、青・赤の風船(言霊だそうだ..)を肩に乗せることで表示する。
番組の終わりには、街で見かけた「なにコレ」的な日本語を、
視聴者から写真で投稿してもらうコーナーがあるのだが、
そのコーナーの名が「NHK(何か・変な・感じ)」...。
昭和の匂いがプンプンする。
プロデューサーはかなりお年の方か...。
だったら肝心の日本語についても、かなり頑固な見解を押し通すのかと思えば、これが違うのだ。
日本語が乱れていると言われる昨今、一方で日本語を見直すという動きも盛んだ。
日本語に焦点を当てた番組も珍しくない。
少し前まで民放でやっていた「タモリのジャポニカロゴス」は面白かった。
今度はNHKということで、
「こんな言い方はダメ!」とビシッと指摘してくれるのだろうと期待していた。
ところがまったく逆なのだ。
早い話、「これは変だろう」と思う日本語も、ほとんどが「あり」なのだ。
語源はこうだ、方言では普通だ、若者はこんな気持ちで使っているなどのデータを紹介し、
「だからこの言い方もおかしくない」という方向に誘導している。
NHKのイメージを打ち破る番組にしたかったのかも知れない。
「目からウロコ」をさかんにアピールしている。
言葉は時代の流れで変わるものだという主張はわかる。
そういう面も確かにあるだろう。
「一所懸命」より「一生懸命」が一般的になったり、
「情緒」の読み方が「じょうしょ」から「じょうちょ」に変わったような例も多い。
(私は意地でも「一所懸命」を使う...。)
しかし、「全然おいしい」も「とんでもございません」も、
「Aランチになります」や「(プラス評価の)やばい」も、何でもOKというのは如何なものか。
さらに腹が立つのは、スタジオの「判定人」の意見が簡単に変わることだ。
初めはNOを表示していた人たちも、
上記のような「弁明」を聞いた後での再質問では、コロッとYESに変わってしまう。
「なし」が大半だった言い方も、最終的には「あり」が過半数を占める展開になるのだ。
「やらせ」出はないかと思うくらい、みごとなどんでん返しになることも少なくない。
もうちょっと自分の見解に自信を持てと言いたくなる...。
まあ、かく言う私も、文句を言いながらも毎週チェックはしているので、
案外人気があるのかも知れない。
しかし、できれば一刻も早く終わってほしいものだ。
「別に正しくなくても、何でもいいじゃん」という日本人が増えないうちに...。

タイトルから気に入らない。
「みんなで日本GO!」だと...?
NHKならもう少し「らしい」タイトルにしろ!
何なんだ、このウケを狙ったような、恥ずかしくなるような名前は...。
まあ。百歩譲って、内容がそれなりならタイトルは許す。
しかし、内容も思わずヤジを飛ばしたくなるようなていたらくなのだ。
まず司会の面々が軽い。
船越英一郎、アンタッチャブルの山崎、可愛いだけのような女子アナ...。
「この言い方はありかなしか」をスタジオの有名人・一般人に問うのだが、
フリは「みんなで日本GO!」のGO!に合わせて手を突き上げる。
答える方はYES・NOを、青・赤の風船(言霊だそうだ..)を肩に乗せることで表示する。
番組の終わりには、街で見かけた「なにコレ」的な日本語を、
視聴者から写真で投稿してもらうコーナーがあるのだが、
そのコーナーの名が「NHK(何か・変な・感じ)」...。
昭和の匂いがプンプンする。
プロデューサーはかなりお年の方か...。
だったら肝心の日本語についても、かなり頑固な見解を押し通すのかと思えば、これが違うのだ。
日本語が乱れていると言われる昨今、一方で日本語を見直すという動きも盛んだ。
日本語に焦点を当てた番組も珍しくない。
少し前まで民放でやっていた「タモリのジャポニカロゴス」は面白かった。
今度はNHKということで、
「こんな言い方はダメ!」とビシッと指摘してくれるのだろうと期待していた。
ところがまったく逆なのだ。
早い話、「これは変だろう」と思う日本語も、ほとんどが「あり」なのだ。
語源はこうだ、方言では普通だ、若者はこんな気持ちで使っているなどのデータを紹介し、
「だからこの言い方もおかしくない」という方向に誘導している。
NHKのイメージを打ち破る番組にしたかったのかも知れない。
「目からウロコ」をさかんにアピールしている。
言葉は時代の流れで変わるものだという主張はわかる。
そういう面も確かにあるだろう。
「一所懸命」より「一生懸命」が一般的になったり、
「情緒」の読み方が「じょうしょ」から「じょうちょ」に変わったような例も多い。
(私は意地でも「一所懸命」を使う...。)
しかし、「全然おいしい」も「とんでもございません」も、
「Aランチになります」や「(プラス評価の)やばい」も、何でもOKというのは如何なものか。
さらに腹が立つのは、スタジオの「判定人」の意見が簡単に変わることだ。
初めはNOを表示していた人たちも、
上記のような「弁明」を聞いた後での再質問では、コロッとYESに変わってしまう。
「なし」が大半だった言い方も、最終的には「あり」が過半数を占める展開になるのだ。
「やらせ」出はないかと思うくらい、みごとなどんでん返しになることも少なくない。
もうちょっと自分の見解に自信を持てと言いたくなる...。
まあ、かく言う私も、文句を言いながらも毎週チェックはしているので、
案外人気があるのかも知れない。
しかし、できれば一刻も早く終わってほしいものだ。
「別に正しくなくても、何でもいいじゃん」という日本人が増えないうちに...。

2010年07月20日
「消毒」ということば
前にも書いたように、ただでさえ過度な清潔志向が蔓延しているところに、
鳥インフルエンザだ、口蹄疫だと拍車がかかり、
今や日本列島は消毒漬けである。
日常生活から農業、商業、医療・福祉まで、
一日に行われる消毒の量はどれくらいになるのだろう...。
そんなことを考えていたら、この「消毒」という言葉が気になった。
似たような言葉に「殺菌」「滅菌」、最近よく聞く「除菌」「抗菌」などがある。
いったいどこがどう違うのか...。
いろいろ調べてみたら、どうもこんなことらしい。
「殺菌」や「滅菌」は、すべての菌を死滅させること。
菌が病原性のものか否かに関わらずである。
それに対して「消毒」は、病原菌を死滅または除去することで、
非病原菌の残存は許されるという定義になっている。
因みに「除菌」は、濾過や洗浄によって菌を除去すること。死滅させるわけではない。
「抗菌」は最近使われ出した用語で、まだ明確な定義は確立していないという。
今のところ、「除菌」よりも緩やかなレベルと解釈されているようだ。
となると、やはりあまり神経質に殺菌だ、滅菌だというのは避けた方がいいだろう。
人体に有用な常在菌まで死滅させることになる。
医療現場などではともかく、日常生活ではせいぜい「消毒」に留めるべきだ。
...と、ここでまた考えた。
農業には付きものの「消毒」、あれは本当に「消毒」なのか...。
妻が管理している家庭菜園では、消毒など一切しないのでテントウムシが異常に多いようだ。
見ばえにこだわる消費者が多数である以上、
出荷する作物には消毒が欠かせないのも理解できる。
見ばえ以前に、消毒しなければろくに実がならないものもあるだろう。
以前、一時期だけ小梅の畑を借りたことがあるが、
まったく消毒しなかったので惨めな収穫に終わった...。
だから、農家の方を非難するつもりは全くない。
その点をご了解いただいた上で言わせてもらうが、あれは「消毒」ではないのではないか?
むしろ、そのために使用する農薬の方が「毒」であろう。
残留農薬を気にする消費者も少なくない...。
劇薬レベルの薬を散布しているのだから、あれではすべての菌を死滅させているように思われる。
ならば「殺菌」「滅菌」と呼ぶべきではないか。
実は作物にとって有用な菌まで殺している、ということもあるのではないか。
「虫が来ない」のは「虫も来ない」ということでもある...。

鳥インフルエンザだ、口蹄疫だと拍車がかかり、
今や日本列島は消毒漬けである。
日常生活から農業、商業、医療・福祉まで、
一日に行われる消毒の量はどれくらいになるのだろう...。
そんなことを考えていたら、この「消毒」という言葉が気になった。
似たような言葉に「殺菌」「滅菌」、最近よく聞く「除菌」「抗菌」などがある。
いったいどこがどう違うのか...。
いろいろ調べてみたら、どうもこんなことらしい。
「殺菌」や「滅菌」は、すべての菌を死滅させること。
菌が病原性のものか否かに関わらずである。
それに対して「消毒」は、病原菌を死滅または除去することで、
非病原菌の残存は許されるという定義になっている。
因みに「除菌」は、濾過や洗浄によって菌を除去すること。死滅させるわけではない。
「抗菌」は最近使われ出した用語で、まだ明確な定義は確立していないという。
今のところ、「除菌」よりも緩やかなレベルと解釈されているようだ。
となると、やはりあまり神経質に殺菌だ、滅菌だというのは避けた方がいいだろう。
人体に有用な常在菌まで死滅させることになる。
医療現場などではともかく、日常生活ではせいぜい「消毒」に留めるべきだ。
...と、ここでまた考えた。
農業には付きものの「消毒」、あれは本当に「消毒」なのか...。
妻が管理している家庭菜園では、消毒など一切しないのでテントウムシが異常に多いようだ。
見ばえにこだわる消費者が多数である以上、
出荷する作物には消毒が欠かせないのも理解できる。
見ばえ以前に、消毒しなければろくに実がならないものもあるだろう。
以前、一時期だけ小梅の畑を借りたことがあるが、
まったく消毒しなかったので惨めな収穫に終わった...。
だから、農家の方を非難するつもりは全くない。
その点をご了解いただいた上で言わせてもらうが、あれは「消毒」ではないのではないか?
むしろ、そのために使用する農薬の方が「毒」であろう。
残留農薬を気にする消費者も少なくない...。
劇薬レベルの薬を散布しているのだから、あれではすべての菌を死滅させているように思われる。
ならば「殺菌」「滅菌」と呼ぶべきではないか。
実は作物にとって有用な菌まで殺している、ということもあるのではないか。
「虫が来ない」のは「虫も来ない」ということでもある...。

2010年07月15日
ちょっと変な日本語
「SBCスペシャル」、投扇興はあっと言う間に終わっちゃったなぁ...。
昨日(誕生日)のワインが残っていて体調がよくないので、今日はかる~く済ませることにする。
最近テレビやネットなどで見聞きした「ちょっと変な日本語」集。
①サッカーW杯のニュース(web)から。
FWスアレスを出場停止で欠場したことが響いた。
「を」を「が」にするか、「欠場した」を「欠いた」にすべし。
②テレビの野球中継から。
「1点は失われましたが...」
なんだか不可抗力による失点で、チームに責任がないかのようだ。
「失いましたが」が普通であろう。
③迷惑メールのタイトル
どうか私のお話を聞いていただけますか?
「どうか」ときたら結びは「~ください」だ。
「~いただけますか」にしたいなら「どうか」は要らない。
それ以前に、自分の話に「お」を付けるな!
④定期購読しているメルマガのタイトル
問題を解決するには、問題を発見することから始まる
生徒がよく書くような文だ。
途中で主述関係がねじれている。
「~するには」を生かそうとすると、「まず問題を発見することだ」
または「問題を発見することから始めなければならない」と回りくどくなる。
「問題解決は、問題を発見することから始まる」とした方がすっきりするだろう。
以上。また貯まってきたらご紹介しま~す!

昨日(誕生日)のワインが残っていて体調がよくないので、今日はかる~く済ませることにする。
最近テレビやネットなどで見聞きした「ちょっと変な日本語」集。
①サッカーW杯のニュース(web)から。
FWスアレスを出場停止で欠場したことが響いた。
「を」を「が」にするか、「欠場した」を「欠いた」にすべし。
②テレビの野球中継から。
「1点は失われましたが...」
なんだか不可抗力による失点で、チームに責任がないかのようだ。
「失いましたが」が普通であろう。
③迷惑メールのタイトル
どうか私のお話を聞いていただけますか?
「どうか」ときたら結びは「~ください」だ。
「~いただけますか」にしたいなら「どうか」は要らない。
それ以前に、自分の話に「お」を付けるな!
④定期購読しているメルマガのタイトル
問題を解決するには、問題を発見することから始まる
生徒がよく書くような文だ。
途中で主述関係がねじれている。
「~するには」を生かそうとすると、「まず問題を発見することだ」
または「問題を発見することから始めなければならない」と回りくどくなる。
「問題解決は、問題を発見することから始まる」とした方がすっきりするだろう。
以上。また貯まってきたらご紹介しま~す!

2010年07月12日
他山の石
先日の記事で「他山の石」という言葉を使った。
一般的に知られているであろう、こういう意味のつもりである。
「自分の人格を磨くのに役立つ材料。参考にすべき、他人のよくない言行。」(大辞林)
「よその山から出た石。転じて、自分の修養の助けとなる他人の言行。」(大辞泉)
ところがこの言葉、詳しく調べてみると、どうも微妙にニュアンスが違うようだ。
語源は中国の「詩経」に登場する「他山の石以て玉を攻むべし」である。
「よその山から出る粗悪な石も、玉を磨くときに役立つ」という意味だ。
「粗悪な石」なのだから善い言行には使えないはずだ。
そのあたり、「大辞泉」の定義は曖昧すぎないか...。
ただ、単に粗悪という以上に、
「自分の方が優れている」という「上から目線」の意識が垣間見える定義もある。
「ほかのつまらない出来事や他人のくだらない批評でも、
自分の品性・知徳をむがく助けになるということ。」(旺文社国語辞典)
「自分より劣っている人の言行などを、自分の参考にする。」(広辞苑)
こうなると、なんだか鼻持ちならない表現ということにならないか...。
私としては、自分への戒めという意味で使ったつもりである。
「パル教育システム」さん、ごめんなさい...。
さらにユニークなのがこんな解釈。
さすがの「新解さん」である。
「〔よその山から出た石であって初めて、玉をみがくのに役立つものだ、の意〕
見てくれが良くなくとも、そのものの大成には欠くことのできない好材料。
〔俗に、模範の意に解するのは誤り〕」(新明解国語辞典)
今までの定義は全て「誤り」だと断言している。
自分の山から出た石ではダメなのだ。
他の山から出た石が欠かせないのだ。
「好材料」と言っているように、かなりのプラス評価である。
「可愛い子には旅をさせよ」的なニュアンスが感じ取れる。
こうなると、私の使い方も相手に少しは敬意を表したものになるか...。
もっとも、「欠くことのできない」とまでは言えない。
ん?...やっぱりバカにしているのかな...。
一般的に知られているであろう、こういう意味のつもりである。
「自分の人格を磨くのに役立つ材料。参考にすべき、他人のよくない言行。」(大辞林)
「よその山から出た石。転じて、自分の修養の助けとなる他人の言行。」(大辞泉)
ところがこの言葉、詳しく調べてみると、どうも微妙にニュアンスが違うようだ。
語源は中国の「詩経」に登場する「他山の石以て玉を攻むべし」である。
「よその山から出る粗悪な石も、玉を磨くときに役立つ」という意味だ。
「粗悪な石」なのだから善い言行には使えないはずだ。
そのあたり、「大辞泉」の定義は曖昧すぎないか...。
ただ、単に粗悪という以上に、
「自分の方が優れている」という「上から目線」の意識が垣間見える定義もある。
「ほかのつまらない出来事や他人のくだらない批評でも、
自分の品性・知徳をむがく助けになるということ。」(旺文社国語辞典)
「自分より劣っている人の言行などを、自分の参考にする。」(広辞苑)
こうなると、なんだか鼻持ちならない表現ということにならないか...。
私としては、自分への戒めという意味で使ったつもりである。
「パル教育システム」さん、ごめんなさい...。
さらにユニークなのがこんな解釈。
さすがの「新解さん」である。
「〔よその山から出た石であって初めて、玉をみがくのに役立つものだ、の意〕
見てくれが良くなくとも、そのものの大成には欠くことのできない好材料。
〔俗に、模範の意に解するのは誤り〕」(新明解国語辞典)
今までの定義は全て「誤り」だと断言している。
自分の山から出た石ではダメなのだ。
他の山から出た石が欠かせないのだ。
「好材料」と言っているように、かなりのプラス評価である。
「可愛い子には旅をさせよ」的なニュアンスが感じ取れる。
こうなると、私の使い方も相手に少しは敬意を表したものになるか...。
もっとも、「欠くことのできない」とまでは言えない。
ん?...やっぱりバカにしているのかな...。

2010年07月10日
大きな活字ほどミスがある
塾に送られてきたパンフレット。
「パル教育システム」という教育ソフトの会社からだ。
全く興味はないのだが、何気なくパラパラめくってみる。
...面白い誤植を発見!

生徒がときどき間違えて書いてくる字だ。
他もチェックしたが、本文の説明など細かい部分にはミスがない。
意外と、こういう大きな表題の間違いの方が気づかないものなのだ。
チラシが刷り上がってから、まさかという箇所にミスを発見して青くなることも何度もあった。
徒然草の「高名の木登り」の話ではないが、大丈夫と思っている所にこそ落とし穴がある。
まさに「他山の石」!
自分も重々気をつけたい...。
「パル教育システム」という教育ソフトの会社からだ。
全く興味はないのだが、何気なくパラパラめくってみる。
...面白い誤植を発見!

生徒がときどき間違えて書いてくる字だ。
他もチェックしたが、本文の説明など細かい部分にはミスがない。
意外と、こういう大きな表題の間違いの方が気づかないものなのだ。
チラシが刷り上がってから、まさかという箇所にミスを発見して青くなることも何度もあった。
徒然草の「高名の木登り」の話ではないが、大丈夫と思っている所にこそ落とし穴がある。
まさに「他山の石」!
自分も重々気をつけたい...。
2010年07月06日
2日続きでSBC
SBCラジオ、昨日の15時のニュース。
大相撲の賭博問題で協会の対応が「後手(ごて)に回った」と言うべきところを、
「うしろでに回った形となりました」
「後ろ手」では、「後ろ手に縛る」「手が後ろに回る」などを連想してしまいます。
「後ろ手に回る」という言い方もありますが、
これは「敵の背後をつく」ときなどに用いられるので、
この場合は明らかにまちがった表現です。
原稿に「ろ」が入っていたのか、
単なるアナウンサーの読み間違いか...。
いずれにしても、
またネタを提供してくれたSBCさんに感謝です!

大相撲の賭博問題で協会の対応が「後手(ごて)に回った」と言うべきところを、
「うしろでに回った形となりました」
「後ろ手」では、「後ろ手に縛る」「手が後ろに回る」などを連想してしまいます。
「後ろ手に回る」という言い方もありますが、
これは「敵の背後をつく」ときなどに用いられるので、
この場合は明らかにまちがった表現です。
原稿に「ろ」が入っていたのか、
単なるアナウンサーの読み間違いか...。
いずれにしても、
またネタを提供してくれたSBCさんに感謝です!

2010年07月05日
蚊帳を知っていますか?
蚊取り線香の匂いが好きだ。
マット式やリキッドタイプのものには今一つ信頼が置けない。
たとえ効いたとしてもあまりにも味気ない。
あの煙たい香りこそが、バンバン蚊を落とし、日本の夏の夜を演出するのだ。
今年はまだ蚊はほとんどいない。
それでもムカデ除けのためと、
それ以上にあの香りに包まれたいために、毎晩火をつけている。
やはり「金鳥」の香りが望ましいが、
値段が倍くらいするので「フマキラー」で妥協。
一度天然の除虫菊を使ったものを試してみたい。
こうなると、お香とかアロマのようなものだ。
銘柄を当てる「利き蚊取り線香」なんてどうだろう...。
で、思い出した。
2週間ほど前だったか、
塾へ向かう途中、いつものようにSBCラジオを聴いていた。
すると、リスナーからの質問。
ムカデが出て困っているので対策を教えてほしいという。
ムカデのことなら任せろだ。
携帯のメールでは恐ろしく時間がかかる私なので、
塾に着いてから急いでアドバイスを送る。
他に回答を寄せた人はいないようで、まもなく読まれた。
市販の忌避剤を撒く、ナフタリンを部屋中に置く...。
そこまではよかったのだが、
その後、私はこう書いたはずだ。
「それでもダメならムカデ用の蚊帳があります。
底まで網になっているので安心。」
ところが女子アナ、しばらく考えた後こう言った。
「それでもダメなら...えーと...ムカデ用の網があるんだそうです。」
なんだよそれ?
「ムカデ用の網」じゃ、魚や虫を捕る網みたいじゃん...。
...意味がわからない...。
もしかして「蚊帳」が読めなかったから誤魔化したのではなかろうか...。
このアナウンサー、ときどき知識の浅さを露呈するのでそう勘繰ってしまう。
まあ、若い人は蚊帳なんて知らないだろうから、
ひらがなも付けておくべきだったか...。
アナウンサーは蚊帳くらい知っておいてほしいと望むのは古い人間だろうか...。

※画像をお借りしたので、ムカデ対策蚊帳の通販サイトへリンク。
マット式やリキッドタイプのものには今一つ信頼が置けない。
たとえ効いたとしてもあまりにも味気ない。
あの煙たい香りこそが、バンバン蚊を落とし、日本の夏の夜を演出するのだ。
今年はまだ蚊はほとんどいない。
それでもムカデ除けのためと、
それ以上にあの香りに包まれたいために、毎晩火をつけている。
やはり「金鳥」の香りが望ましいが、
値段が倍くらいするので「フマキラー」で妥協。
一度天然の除虫菊を使ったものを試してみたい。
こうなると、お香とかアロマのようなものだ。
銘柄を当てる「利き蚊取り線香」なんてどうだろう...。
で、思い出した。
2週間ほど前だったか、
塾へ向かう途中、いつものようにSBCラジオを聴いていた。
すると、リスナーからの質問。
ムカデが出て困っているので対策を教えてほしいという。
ムカデのことなら任せろだ。
携帯のメールでは恐ろしく時間がかかる私なので、
塾に着いてから急いでアドバイスを送る。
他に回答を寄せた人はいないようで、まもなく読まれた。
市販の忌避剤を撒く、ナフタリンを部屋中に置く...。
そこまではよかったのだが、
その後、私はこう書いたはずだ。
「それでもダメならムカデ用の蚊帳があります。
底まで網になっているので安心。」
ところが女子アナ、しばらく考えた後こう言った。
「それでもダメなら...えーと...ムカデ用の網があるんだそうです。」
なんだよそれ?
「ムカデ用の網」じゃ、魚や虫を捕る網みたいじゃん...。
...意味がわからない...。
もしかして「蚊帳」が読めなかったから誤魔化したのではなかろうか...。
このアナウンサー、ときどき知識の浅さを露呈するのでそう勘繰ってしまう。
まあ、若い人は蚊帳なんて知らないだろうから、
ひらがなも付けておくべきだったか...。
アナウンサーは蚊帳くらい知っておいてほしいと望むのは古い人間だろうか...。

※画像をお借りしたので、ムカデ対策蚊帳の通販サイトへリンク。
2010年07月04日
違和感が拭えない
まちづくり構想などによく使われる「住みよい」という言葉が嫌いです。
信濃毎日新聞のキャッチフレーズにある「読みよい」にも違和感が...。
なぜ「住みやすい」「読みやすい」じゃダメなんでしょう?
おそらく、「○○やすい」だとeasy 感が伴うという判断からだと思います。
「○○よい」の方が響きがいい、好感度がアップすると考えているのでしょう。
そんな魂胆が見え隠れするだけに、よけいに歯が浮くような感じを受けてしまうのです。
こんなの最近の傾向だろうと思っていました。
ところが辞書にもちゃんと載っているんです。
広辞苑にも
「(動詞について)その動作を良い気分ですることができる。むずかしくない。たやすい。」とあり、
万葉集での使用例も紹介されています。
地名や神社名には「住吉」も多くありますね...。
自分では絶対使わない言い方ですが、
「○○よい」はどんどん勢力を広げてきているようです。
実はこの話題、以前のブログでも採り上げたことがあるのですが(2005年)、
そのときYahooで検索した結果は、
「住みよい」88万件に対し、「住みやすい」115万件でした。
かろうじて「住みやすい」に軍配が上がっていたわけです。
それが、今検索したら「住みよい」446万 vs 「住みやすい」192万でした。
わずか5年で大逆転です。
この「○○よい」、元々は四国地方の方言だったという説もあります。
民俗学的には、昔全国で使われていたものが、今では四国に色濃く残っているとも考えられrます。
いずれにしても、それが、関西弁のように全国で当たり前になってきたのです。
「走りよい」は結構聞くし、先日の信毎には「歩きよい」もありました。
お役所は「○○よい」好きなようで、
「行きよい」「来よい」「生きよい」なども使われています。
今はまだ少数派の「遊びよい」「着よい」「寝よい」なども、
5年後には普通に目にすることになるのかも知れません...。

信濃毎日新聞のキャッチフレーズにある「読みよい」にも違和感が...。
なぜ「住みやすい」「読みやすい」じゃダメなんでしょう?
おそらく、「○○やすい」だとeasy 感が伴うという判断からだと思います。
「○○よい」の方が響きがいい、好感度がアップすると考えているのでしょう。
そんな魂胆が見え隠れするだけに、よけいに歯が浮くような感じを受けてしまうのです。
こんなの最近の傾向だろうと思っていました。
ところが辞書にもちゃんと載っているんです。
広辞苑にも
「(動詞について)その動作を良い気分ですることができる。むずかしくない。たやすい。」とあり、
万葉集での使用例も紹介されています。
地名や神社名には「住吉」も多くありますね...。
自分では絶対使わない言い方ですが、
「○○よい」はどんどん勢力を広げてきているようです。
実はこの話題、以前のブログでも採り上げたことがあるのですが(2005年)、
そのときYahooで検索した結果は、
「住みよい」88万件に対し、「住みやすい」115万件でした。
かろうじて「住みやすい」に軍配が上がっていたわけです。
それが、今検索したら「住みよい」446万 vs 「住みやすい」192万でした。
わずか5年で大逆転です。
この「○○よい」、元々は四国地方の方言だったという説もあります。
民俗学的には、昔全国で使われていたものが、今では四国に色濃く残っているとも考えられrます。
いずれにしても、それが、関西弁のように全国で当たり前になってきたのです。
「走りよい」は結構聞くし、先日の信毎には「歩きよい」もありました。
お役所は「○○よい」好きなようで、
「行きよい」「来よい」「生きよい」なども使われています。
今はまだ少数派の「遊びよい」「着よい」「寝よい」なども、
5年後には普通に目にすることになるのかも知れません...。

2010年07月03日
?!の変換
土曜日は昼間から授業があるので、午前中が忙しい。
長い記事を書いている時間はない。
軽く書けるネタがないものかと思っていたら、
昨夜ネットで見つけた。
我が阪神タイガースが読売に大逆転で勝ったのを見届け、
余韻に浸ろうとYahooのスポーツニュースを見ていた。
すると、「スポーツナビ」というページの見出しにこんな一文が...。
阪神が死闘性巣
一瞬何を言っているんだかわからなかった...。
素敵なネタに感謝!
しかし、いったいどうやったらこんな変換になるのだろう???
「せいす」でこの字が出てくるはずがない。
「せい」と「す」で一字ずつ変換したとしか思えない。
まさか「性巣」で熟語登録されているわけではあるまいし...。
かなり長い時間訂正されなかったので、目にした方も多いかも知れない。
ネットのニュースでも、こんなのあるんですね...。

長い記事を書いている時間はない。
軽く書けるネタがないものかと思っていたら、
昨夜ネットで見つけた。
我が阪神タイガースが読売に大逆転で勝ったのを見届け、
余韻に浸ろうとYahooのスポーツニュースを見ていた。
すると、「スポーツナビ」というページの見出しにこんな一文が...。
阪神が死闘性巣
一瞬何を言っているんだかわからなかった...。
素敵なネタに感謝!
しかし、いったいどうやったらこんな変換になるのだろう???
「せいす」でこの字が出てくるはずがない。
「せい」と「す」で一字ずつ変換したとしか思えない。
まさか「性巣」で熟語登録されているわけではあるまいし...。
かなり長い時間訂正されなかったので、目にした方も多いかも知れない。
ネットのニュースでも、こんなのあるんですね...。

2010年07月01日
手書きなのはいいんだが...
ワープロ機能に頼ってばかりいると、手書きには勇気が要る。
字が汚い私は尚更だ。
せめて誤字や脱字がないよう、最大限の注意を払う。
語彙や漢字に少しでも不安があるときは辞書で確認している。
塾宛にいろいろなDMが届く。
昨日は、中古のオフィス家具を扱う会社からのものがあった。
挨拶文は今どき珍しい手書き文字だ。
筆ペンで書いた文面をコピーしたと思われる。
第一印象としては、悪くない...。
ところが内容がお粗末なのだ。
まず、300文字ほどの文章中に誤字が4つある。
「専門店」の「専」の右肩に「、」がある。
「お勧め」が「お進め」に。
「倉庫」が「創庫」に。
「材質」が「在質」に。
さらに、日本語としておかしい部分も見受けられる。
「弊社の利点としまして...(中略)...在質です。
その全ての商品が定価の7~8割引きで御購入でき
一つ一つの商品を大切に配達させて頂く事です。」
「利点」という言葉をここで選んでいること自体が、まず不自然だ。
「弊社の利点」では、会社側が有利という意味にならないか...。
仮にそれを使うとして、
「利点としまして」は「利点と致しましては」くらいがいいだろう。
文末は「~が挙げられます」などにしないと収まりが悪い。
文末を名詞形にしたいなら、「弊社の利点は」で始めなければならない。
「是非一度お目にかけてください。」
今、この文をATOKで打ったら、
<<謙譲語と尊敬語の混同>>というメッセージが出た。
ワープロは賢いし親切だ。
もっとも、代替候補として示してくれたのが「お見せください」だったので、
さすがに書き手の真意までは酌み取れなかったようである。
「ぜひ一度ご覧ください」「ご高覧願います」あたりが無難なところか...。
因みに先に挙げた「在質」は、漢字の誤りというだけでなく、
文脈的には「品質」とすべきだろうとも思う。
今改めて読んでみて気づいたのだが、
これだけの文章の中に、読点が1ヶ所しかない!
ただし、本来読点が入るべき箇所に微妙にスペースを設けているので、読み辛さはない。
なにしろ、今まで気がつかなかったのだから...。
これは手書き故の味わいか...。
達筆でもあることだし、こうなってくると、
よけいに誤字や変な日本語がもったいない。
辞書を引く手間を惜しまないこと、
書き終えたら何人かに読んでもらうことをお進勧めしたい。

字が汚い私は尚更だ。
せめて誤字や脱字がないよう、最大限の注意を払う。
語彙や漢字に少しでも不安があるときは辞書で確認している。
塾宛にいろいろなDMが届く。
昨日は、中古のオフィス家具を扱う会社からのものがあった。
挨拶文は今どき珍しい手書き文字だ。
筆ペンで書いた文面をコピーしたと思われる。
第一印象としては、悪くない...。
ところが内容がお粗末なのだ。
まず、300文字ほどの文章中に誤字が4つある。
「専門店」の「専」の右肩に「、」がある。
「お勧め」が「お進め」に。
「倉庫」が「創庫」に。
「材質」が「在質」に。
さらに、日本語としておかしい部分も見受けられる。
「弊社の利点としまして...(中略)...在質です。
その全ての商品が定価の7~8割引きで御購入でき
一つ一つの商品を大切に配達させて頂く事です。」
「利点」という言葉をここで選んでいること自体が、まず不自然だ。
「弊社の利点」では、会社側が有利という意味にならないか...。
仮にそれを使うとして、
「利点としまして」は「利点と致しましては」くらいがいいだろう。
文末は「~が挙げられます」などにしないと収まりが悪い。
文末を名詞形にしたいなら、「弊社の利点は」で始めなければならない。
「是非一度お目にかけてください。」
今、この文をATOKで打ったら、
<<謙譲語と尊敬語の混同>>というメッセージが出た。
ワープロは賢いし親切だ。
もっとも、代替候補として示してくれたのが「お見せください」だったので、
さすがに書き手の真意までは酌み取れなかったようである。
「ぜひ一度ご覧ください」「ご高覧願います」あたりが無難なところか...。
因みに先に挙げた「在質」は、漢字の誤りというだけでなく、
文脈的には「品質」とすべきだろうとも思う。
今改めて読んでみて気づいたのだが、
これだけの文章の中に、読点が1ヶ所しかない!
ただし、本来読点が入るべき箇所に微妙にスペースを設けているので、読み辛さはない。
なにしろ、今まで気がつかなかったのだから...。
これは手書き故の味わいか...。
達筆でもあることだし、こうなってくると、
よけいに誤字や変な日本語がもったいない。
辞書を引く手間を惜しまないこと、
書き終えたら何人かに読んでもらうことをお

2010年06月24日
日本語は難しい?
毎日大量に届く迷惑メール...。
タイトルだけで判断して削除しているが、
たまにまともなメールのとの区別がつかず、開封してみるものもある。
その中に面白いのがあったのでご紹介。
中国からの発信のようだ。
ブランド激安 新しい店は開業します
(中略)
新しい店は開業します、 絶対にすばらしいです、 ご愛顧賜ることを歓迎します。
まだ 、送 料 無 料でございます!!
(中略)
本店は次のとおりに特恵の活動をします :
1.商品の総金額は1万円まで達して、10% off!
2.商品の総金額は2万円まで達して、15% off!
(中略)
5.10萬円を上回ってメールに相談してもらいます。
言いたいことはわかるので、かなり日本語を勉強されたのだろう。
ただ、「ご愛顧賜ることを歓迎」「特恵の活動」など、英文を直訳したようなぎこちなさがある。
もしかして翻訳ソフトの日本語か...?
日本では領収証にしか使わない「萬」の字(なぜか10萬円だけ...)も面白い。
「まだ」は「また」の間違いだろうか。
翻訳ソフトを使っているなら、「送料無料期間継続中」という意味合いか...?
最後の文は、「10万円を超える場合はメールでご相談ください」という意味だろう。
「メールに相談」してどうする...。
「は」と「が」の使い分けも含め、
日本語を学ぶ外国人のための上級教材としては格好ではなかろうか。
送信者には、参考書として画像の本をお薦めしたい。

タイトルだけで判断して削除しているが、
たまにまともなメールのとの区別がつかず、開封してみるものもある。
その中に面白いのがあったのでご紹介。
中国からの発信のようだ。
ブランド激安 新しい店は開業します
(中略)
新しい店は開業します、 絶対にすばらしいです、 ご愛顧賜ることを歓迎します。
まだ 、送 料 無 料でございます!!
(中略)
本店は次のとおりに特恵の活動をします :
1.商品の総金額は1万円まで達して、10% off!
2.商品の総金額は2万円まで達して、15% off!
(中略)
5.10萬円を上回ってメールに相談してもらいます。
言いたいことはわかるので、かなり日本語を勉強されたのだろう。
ただ、「ご愛顧賜ることを歓迎」「特恵の活動」など、英文を直訳したようなぎこちなさがある。
もしかして翻訳ソフトの日本語か...?
日本では領収証にしか使わない「萬」の字(なぜか10萬円だけ...)も面白い。
「まだ」は「また」の間違いだろうか。
翻訳ソフトを使っているなら、「送料無料期間継続中」という意味合いか...?
最後の文は、「10万円を超える場合はメールでご相談ください」という意味だろう。
「メールに相談」してどうする...。
「は」と「が」の使い分けも含め、
日本語を学ぶ外国人のための上級教材としては格好ではなかろうか。
送信者には、参考書として画像の本をお薦めしたい。

2010年06月21日
この言い方は正しいのか?~その8~
久々にツッコミを入れたくなる表現に出会った。
まずは、フジテレビCSの「プロ野球ニュース」から。
6月1日ぶりの出場となった○○
「6月1日以来18日ぶり」と言おうと思ったのが縮まってしまったのだろう。
かなりの違和感であった。
もう一つはYahooのスポーツニュース(スポニチ)から。
例のサッカーW杯、対オランダ戦での、惜しかった場面の記述だ。
(岡崎の蹴った)ボールはクロスバーの上を越えた
「クロスバーを越えた」あるいは「クロスバーの上を通過した」ではなかろうか。
この「上」はクロスバーの「上辺」という意味ではないだろう。
「越える」のは「上辺」に決まっているのだから、わざわざ言及するまでもない。
ということは、「上」はクロスバーの上の空間を指していることになる。
それを「越えた」とは、すなわち、バーのはるか上を通過したことを示すのではないか...。
もしかして、変な表現であることを承知の上で、
「そんなにギリギリじゃなかった」というニュアンスを、暗に伝えているのかも...。
まさかね...。

まずは、フジテレビCSの「プロ野球ニュース」から。
6月1日ぶりの出場となった○○
「6月1日以来18日ぶり」と言おうと思ったのが縮まってしまったのだろう。
かなりの違和感であった。
もう一つはYahooのスポーツニュース(スポニチ)から。
例のサッカーW杯、対オランダ戦での、惜しかった場面の記述だ。
(岡崎の蹴った)ボールはクロスバーの上を越えた
「クロスバーを越えた」あるいは「クロスバーの上を通過した」ではなかろうか。
この「上」はクロスバーの「上辺」という意味ではないだろう。
「越える」のは「上辺」に決まっているのだから、わざわざ言及するまでもない。
ということは、「上」はクロスバーの上の空間を指していることになる。
それを「越えた」とは、すなわち、バーのはるか上を通過したことを示すのではないか...。
もしかして、変な表現であることを承知の上で、
「そんなにギリギリじゃなかった」というニュアンスを、暗に伝えているのかも...。
まさかね...。

2010年06月20日
コン・コン...
今日は軽~くことば遊び。
ここに出てくる「コン」はどれも英語を省略したものですが、
元の英語はすべて異なります。
正しく復元できますか?
今日も暑いが、どうもエアコンの調子が悪い。
リモコンを押してもなかなかONにならない。
私はお気に入りのボディコンを身につけ、
パソコンでツアコンの資格を取得する勉強をしていた。
合コンで知り合ったマザコンの彼は、
学生時代にロボコンに出たことがあるそうだ。
ゼネコンへの就職の夢叶わず、
今はミキサー車で生コンを運んでいる。
バリコン(バリアブルコンデンサー)なんてのもありますが、
あまり一般的ではないので入れませんでした。
野球のノーコン(ノーコントロール)は、
リモコンやラジコンの「コン」と大差ないので却下。
メニコン(眼にコンタクト?)は商品名なので反則かな...。
他にご存知の「コン」ありますか?

ここに出てくる「コン」はどれも英語を省略したものですが、
元の英語はすべて異なります。
正しく復元できますか?
今日も暑いが、どうもエアコンの調子が悪い。
リモコンを押してもなかなかONにならない。
私はお気に入りのボディコンを身につけ、
パソコンでツアコンの資格を取得する勉強をしていた。
合コンで知り合ったマザコンの彼は、
学生時代にロボコンに出たことがあるそうだ。
ゼネコンへの就職の夢叶わず、
今はミキサー車で生コンを運んでいる。
バリコン(バリアブルコンデンサー)なんてのもありますが、
あまり一般的ではないので入れませんでした。
野球のノーコン(ノーコントロール)は、
リモコンやラジコンの「コン」と大差ないので却下。
メニコン(眼にコンタクト?)は商品名なので反則かな...。
他にご存知の「コン」ありますか?
2010年06月19日
健康に「だけ」は気をつけて!
新解さん(新明解国語辞典)で「だけ」を引くとこう書いてある。
①その程度を持って限度とすることを示す。
「いい--取りなさい・やれる--やろう」
②その事柄が許容される限度であることを表す。
「これ--は確かだ・君に--話す・二人--でやろう」
③やった・(思った)事に応じて、その結果が十分なものであることを表す。
「わざわざ行った--のことはあった・がんばった--あって成績が上がった・
練習すればする--進歩する」
①②はともに限度を表している。
英語ならonly,just、場合によってはat least,as much asと言ったところか...。
③の使い方は少々変わっている。
英訳する場合も、個々の事例によって様々な表現が必要になるだろう。
言葉の違いに敏感になってもらおうと作った教材がある。
複数の文で、ニュアンスがどう異なるかを書かせるものだ。
簡単な例を挙げよう。
1.歩いて10分かかる。
2.歩いて10分もかかる。
3.歩いて10分しかかからない。
客観的な事実を述べているだけの1と比べて、2や3には話者の主観が入っている。
それを説明させようというわけだ。
その中にこんな問題を入れた。
1.健康には気をつけてね。
2.健康にだけは気をつけてね。
「2は、他のことは気をつけなくていいと言っている」と書いてくる生徒がいる。
そうだろうか...。
新解さんの用例にある「これだけは確かだ」なら、他のことは確かでないという意味が含まれよう。
しかし、2の「だけ」にonlyやjustのニュアンスは感じられない。
私には、1と比べて2の方が、相手への思いやりが強いように取れるのだ。
他のことに気をつけるのはもちろんだが、
中でも健康に最大限の注意を払ってほしいというメッセージが感じられないだろうか。
英語にするならespeciallyだ。
あるいは最上級を使うか...。
こんな「だけ」の使い方、他にあるだろうか?
辞書にもぜひ言及してほしい言い方なのだが...。

①その程度を持って限度とすることを示す。
「いい--取りなさい・やれる--やろう」
②その事柄が許容される限度であることを表す。
「これ--は確かだ・君に--話す・二人--でやろう」
③やった・(思った)事に応じて、その結果が十分なものであることを表す。
「わざわざ行った--のことはあった・がんばった--あって成績が上がった・
練習すればする--進歩する」
①②はともに限度を表している。
英語ならonly,just、場合によってはat least,as much asと言ったところか...。
③の使い方は少々変わっている。
英訳する場合も、個々の事例によって様々な表現が必要になるだろう。
言葉の違いに敏感になってもらおうと作った教材がある。
複数の文で、ニュアンスがどう異なるかを書かせるものだ。
簡単な例を挙げよう。
1.歩いて10分かかる。
2.歩いて10分もかかる。
3.歩いて10分しかかからない。
客観的な事実を述べているだけの1と比べて、2や3には話者の主観が入っている。
それを説明させようというわけだ。
その中にこんな問題を入れた。
1.健康には気をつけてね。
2.健康にだけは気をつけてね。
「2は、他のことは気をつけなくていいと言っている」と書いてくる生徒がいる。
そうだろうか...。
新解さんの用例にある「これだけは確かだ」なら、他のことは確かでないという意味が含まれよう。
しかし、2の「だけ」にonlyやjustのニュアンスは感じられない。
私には、1と比べて2の方が、相手への思いやりが強いように取れるのだ。
他のことに気をつけるのはもちろんだが、
中でも健康に最大限の注意を払ってほしいというメッセージが感じられないだろうか。
英語にするならespeciallyだ。
あるいは最上級を使うか...。
こんな「だけ」の使い方、他にあるだろうか?
辞書にもぜひ言及してほしい言い方なのだが...。
