2010年05月09日
「~」の正体
表題に挙げた「~」。何という記号かご存知ですか?
言語の記述を助ける「、」「。」「?」「!」「-」そして「~」などの記号は、元は印刷用語で「約物」と呼ぶそうです。
「~」にはいろいろな使い方がありますね。
一番多いのは「13:00~16:00」「東京~長野」などのように範囲を示すものでしょうか。
ATOKの変換では「から」で出てきますが、「~」には「まで」の意味も含まれているので、
「午後2時~5時まで」という表記は誤りです。
他には「~の」とか「~する」のように、任意の言葉を表す使い方があります。
塾では、英語の前置詞の意味を説明するときに大活躍。
この場合の読み方は「なになに」または「ほにゃらら」です。
長音符として「-」の代わりに用いられることもありますね。
ポットに書いてありました。「かる~く押すだけ」...。
「かるく」「かるーく」より柔らかさ、親しみさが感じられます。
他にもいろいろな使い方があると思いますが、さて、この「~」の名前は...
「波ダッシュ」ですと!...な~んだ...。

<画像について>釘隠その6。松代のどこかのお寺。豪華...。
言語の記述を助ける「、」「。」「?」「!」「-」そして「~」などの記号は、元は印刷用語で「約物」と呼ぶそうです。
「~」にはいろいろな使い方がありますね。
一番多いのは「13:00~16:00」「東京~長野」などのように範囲を示すものでしょうか。
ATOKの変換では「から」で出てきますが、「~」には「まで」の意味も含まれているので、
「午後2時~5時まで」という表記は誤りです。
他には「~の」とか「~する」のように、任意の言葉を表す使い方があります。
塾では、英語の前置詞の意味を説明するときに大活躍。
この場合の読み方は「なになに」または「ほにゃらら」です。
長音符として「-」の代わりに用いられることもありますね。
ポットに書いてありました。「かる~く押すだけ」...。
「かるく」「かるーく」より柔らかさ、親しみさが感じられます。
他にもいろいろな使い方があると思いますが、さて、この「~」の名前は...
「波ダッシュ」ですと!...な~んだ...。

<画像について>釘隠その6。松代のどこかのお寺。豪華...。
2010年05月08日
素材10
以前開設していたブログにも掲載した問題。
論理クイズなどでは有名な問題ですが、意外と間違える人が多いようです。
もちろん上級編!
(問1)4枚のカードが下のように並んでいます。どのカードも片面には漢字かひらがなが、
もう片面には数字かアルファベットが書かれています。
さて、「漢字の裏は数字である」が正しいかどうか確かめるには、
最低限どのカードをめくればいいでしょう?
必要のないカードはめくってはいけません。

(問2)では、「漢字の裏が数字である」が正しいかどうか確かめるためには、
最低限どのカードをめくればいいでしょう?
問1と同じ答になりますか、違いますか?
2010年05月07日
りえぞん
中学生に英語を読ませると、当然のようにカタカナ発音で読む。
特に気になるのが、子音だけの所にもすべて母音を付けること。
日本語はほとんどが母音で終わるので、英語も同じように読んで i t が「イット」になってしまう。
drive が「ドライブ」になったりdream が「ドリーム」になったりするのは、日本語として定着してしまった影響も多分にあるだろうが...。
もう一つ何とかしたいのが、単語一つ一つをぶつ切りにして読むことだ。
it is(イット イズ)、get on(ゲット オン)、Can I help you?(キャン アイ ヘルプ ユー?)、
What's your name?(ワッツ ユア ネーム?)などなど...。
教科書の文章を一通り読ませた後、「もう少し英語らしくしようか」と、お手本を示して復唱させる。
カタカナ表記では正確に表すことはできないが、「イッティーズ」「ゲットン」「キャナイヘルピュー?」
「ワッチュアネイム?」程度にはしたいのだ。
この方がぶつ切りよりは遙かに言いやすいはずだ。
次の単語と発音がつながるのは、ごく自然な現象である。
フランス語の「リエゾン」とは、厳密に言うと違うのだろうが、どの言語でも多かれ少なかれ同様の現象が起こるのだと思う。(※調べたら、フランス語の「アンシェヌマン」と同じらしい。)
日本語にもあるはずだ。
と思って探したが、日本語が子音で終わるのは「ん」のときしかないので意外と少ない。
それでも生徒に説明する際は、「子音と母音がつながって」の例として
「反応(はん+おう→はんのう)」や「因縁(いん+えん→いんねん)」を挙げるとわかりやすいようだ。
ただ、「ん」+母音でもそうならないケースの方が圧倒的に多い。
「千円」「全員」「恋愛」「卵黄」などは「りえぞん」しない。
これは、日本語を学ぶ外国人にとってはかなり厄介なことらしい。
どうしても自然に「りえぞん」して聞いてしまうので、
「範囲」は「ハニ」、「原因」は「ゲニン」と聞こえてしまうそうだ。
ところで日本語の「りえぞん」、こんなのは当てはまらないだろうか?
百人一首でも有名な持統天皇の歌、「春過ぎて...」。
「衣ほすてふ(ころもほすちょう」の意味は「衣を干すと言われる」だ。
「衣干すと言う」→「衣干すちょう」は「ワッチュアネイム」と似ている(???)。
関西弁で「なんということ」→「なんちゅうこと」というのも...。
古語や方言に日本語の「りえぞん」、まだまだあるのかも知れない。

<画像について>釘隠その5。これも松代のどこかです。デザインも何と言うのか不明...。
特に気になるのが、子音だけの所にもすべて母音を付けること。
日本語はほとんどが母音で終わるので、英語も同じように読んで i t が「イット」になってしまう。
drive が「ドライブ」になったりdream が「ドリーム」になったりするのは、日本語として定着してしまった影響も多分にあるだろうが...。
もう一つ何とかしたいのが、単語一つ一つをぶつ切りにして読むことだ。
it is(イット イズ)、get on(ゲット オン)、Can I help you?(キャン アイ ヘルプ ユー?)、
What's your name?(ワッツ ユア ネーム?)などなど...。
教科書の文章を一通り読ませた後、「もう少し英語らしくしようか」と、お手本を示して復唱させる。
カタカナ表記では正確に表すことはできないが、「イッティーズ」「ゲットン」「キャナイヘルピュー?」
「ワッチュアネイム?」程度にはしたいのだ。
この方がぶつ切りよりは遙かに言いやすいはずだ。
次の単語と発音がつながるのは、ごく自然な現象である。
フランス語の「リエゾン」とは、厳密に言うと違うのだろうが、どの言語でも多かれ少なかれ同様の現象が起こるのだと思う。(※調べたら、フランス語の「アンシェヌマン」と同じらしい。)
日本語にもあるはずだ。
と思って探したが、日本語が子音で終わるのは「ん」のときしかないので意外と少ない。
それでも生徒に説明する際は、「子音と母音がつながって」の例として
「反応(はん+おう→はんのう)」や「因縁(いん+えん→いんねん)」を挙げるとわかりやすいようだ。
ただ、「ん」+母音でもそうならないケースの方が圧倒的に多い。
「千円」「全員」「恋愛」「卵黄」などは「りえぞん」しない。
これは、日本語を学ぶ外国人にとってはかなり厄介なことらしい。
どうしても自然に「りえぞん」して聞いてしまうので、
「範囲」は「ハニ」、「原因」は「ゲニン」と聞こえてしまうそうだ。
ところで日本語の「りえぞん」、こんなのは当てはまらないだろうか?
百人一首でも有名な持統天皇の歌、「春過ぎて...」。
「衣ほすてふ(ころもほすちょう」の意味は「衣を干すと言われる」だ。
「衣干すと言う」→「衣干すちょう」は「ワッチュアネイム」と似ている(???)。
関西弁で「なんということ」→「なんちゅうこと」というのも...。
古語や方言に日本語の「りえぞん」、まだまだあるのかも知れない。

<画像について>釘隠その5。これも松代のどこかです。デザインも何と言うのか不明...。
2010年05月06日
カメムシの館...
わが家には毎年春と秋、カメムシが大量発生する。
日当たりのいい廊下や南側の窓にはビッシリ...。
夜になると茶の間の蛍光灯に群がってきて、わが物顔に頭上を飛び回る。
今年は3月頃から、薪ストーブを焚くと現れた。

テレビを見ながらくつろいでいると背中や髪に留まる。
下手すると焼酎のグラスにダイブしてくる...
。
ご存知の通り、あれは潰すわけにはいかない。
殺虫剤もあまり効かない気がする。
今のところ最良の撃退法は、ガムテープでペタッと捕まえてそのまま畳んでポイ!というもの。
これだと臭いを発しないし、逃げることもできない。
だから、いつも手元にガムテープ。
慣れてくると、10cmほどのガムテープで複数匹捕獲も可能になる。
それにしてもキリがない。
やはり一度バルサンしなければ...と買ってきた。
その前に念のためにネットで情報収集。
すると、ミントの香りを嫌うという記述を発見した。
これはいいかも...と思いつつ、何か似たような話を聞いた気がする。
そうだ、去年さんざん悩まされたムカデを撃退する方法にもそんなのがあった!
昨年の梅雨から夏にかけて、わが家には20匹ほどのムカデが出て大騒動になった。
ハーブ類が効くとか、木酢液がいいとかいろいろ調べた。
結局、タンス用のナフタリンを部屋中にばら撒いたのが一番効いたようだ。
それならカメムシにもナフタリンが有効なのでは...?
検索してみると確かにヒットする。
さっそく家中に、去年買い置きしてあったナフタリン撒いてきた。
今、新しいナフタリンの強い臭いに包まれている。
人体に無害とも思えないのがちょっと心配ではあるが、これでムカデ対策も万全だと思うと、
この臭いが安心感につながる。
私が暖かくなるのを手放しで喜べない背景には、実はこんな事情があるのだ。
日当たりのいい廊下や南側の窓にはビッシリ...。
夜になると茶の間の蛍光灯に群がってきて、わが物顔に頭上を飛び回る。
今年は3月頃から、薪ストーブを焚くと現れた。

テレビを見ながらくつろいでいると背中や髪に留まる。
下手すると焼酎のグラスにダイブしてくる...

ご存知の通り、あれは潰すわけにはいかない。
殺虫剤もあまり効かない気がする。
今のところ最良の撃退法は、ガムテープでペタッと捕まえてそのまま畳んでポイ!というもの。
これだと臭いを発しないし、逃げることもできない。
だから、いつも手元にガムテープ。
慣れてくると、10cmほどのガムテープで複数匹捕獲も可能になる。
それにしてもキリがない。
やはり一度バルサンしなければ...と買ってきた。
その前に念のためにネットで情報収集。
すると、ミントの香りを嫌うという記述を発見した。
これはいいかも...と思いつつ、何か似たような話を聞いた気がする。
そうだ、去年さんざん悩まされたムカデを撃退する方法にもそんなのがあった!
昨年の梅雨から夏にかけて、わが家には20匹ほどのムカデが出て大騒動になった。
ハーブ類が効くとか、木酢液がいいとかいろいろ調べた。
結局、タンス用のナフタリンを部屋中にばら撒いたのが一番効いたようだ。
それならカメムシにもナフタリンが有効なのでは...?
検索してみると確かにヒットする。
さっそく家中に、去年買い置きしてあったナフタリン撒いてきた。
今、新しいナフタリンの強い臭いに包まれている。
人体に無害とも思えないのがちょっと心配ではあるが、これでムカデ対策も万全だと思うと、
この臭いが安心感につながる。
私が暖かくなるのを手放しで喜べない背景には、実はこんな事情があるのだ。
2010年05月05日
この言い方は正しいのか?~その3~
先日からこのタイトルで、「理由は~」で始まる文の結び方に疑問を投げかけてきた。
今朝の信濃毎日新聞1面のコラム「斜面」に、こんな一文を発見!
登山が女子の心をひきつける理由の一つには、服装がぐんとおしゃれになったことだ。
これは、先の記事で言及した「理由は~だからだ」よりひどいのではないか。
「理由の一つには」で始めたら、「おしゃれになったことが挙げられる」で結ぶべきである。
「おしゃれになったことだ」を生かすなら、始まりを「理由の一つは」にしなければならない。
信毎さん、もう少し言語力つけましょうよ...。

<画像について>庭から見えるハナモモが満開になりました。菜の花とのコントラストがみごと!
今朝の信濃毎日新聞1面のコラム「斜面」に、こんな一文を発見!
登山が女子の心をひきつける理由の一つには、服装がぐんとおしゃれになったことだ。
これは、先の記事で言及した「理由は~だからだ」よりひどいのではないか。
「理由の一つには」で始めたら、「おしゃれになったことが挙げられる」で結ぶべきである。
「おしゃれになったことだ」を生かすなら、始まりを「理由の一つは」にしなければならない。
信毎さん、もう少し言語力つけましょうよ...。

<画像について>庭から見えるハナモモが満開になりました。菜の花とのコントラストがみごと!
2010年05月04日
素材9
思考力・言語力を育てる素材その9。
初級編ですが、大人も意外と手間取ります。
問:タテ・ヨコ・ナナメの3つの数の和は等しくなります。
「A」に入る数字はいくつですか。
そう考えた理由も入れて答えなさい。

初級編ですが、大人も意外と手間取ります。
問:タテ・ヨコ・ナナメの3つの数の和は等しくなります。
「A」に入る数字はいくつですか。
そう考えた理由も入れて答えなさい。

2010年05月03日
タヌキ
朝ゆっくり起きてDKの窓から外を見たら...何かいる!
寝ているようです。
急いでカメラを持って来て写しました。
ガラス越しにストロボを焚いても反応なし。
窓をガタガタさせたら起きてこちらを見ました。タヌキです!

窓を開けても全く逃げる気配なしで、悠然とこちらを見ています。
じっくりと、図鑑のような写真が撮れました。
2mも離れていません。
写真を撮り終わって窓を閉めたら、また寝始めました。
夜行性だから昼はじっとしているんでしょうか...。
松代の町の中から車で5分ですが、山が迫っているためいろいろな動物が出ます。
夜は車の前をタヌキが横切り、一度はノウサギも...。
畑がイノシシに荒らされるのは困りものですが、夏にはホタルも出ます。
この前はガードレールに留まっているフクロウを目撃し、感激!
今日タヌキがいたDKの裏は、林になっていて湧き水があるので、いろいろな鳥も来てくれます。
去年はカモシカまで現れてビックリしました。
初めはクマかと思った...。
特別天然記念物が家の窓から拝めるなんて...。
今日はその後、妻と高校野球を観に行ってきました。
長男が高校で野球部にいたので、そのときから県予選はよく観に行っています。オリンピックスタジアムが近いので、野球好きには嬉しい限り。
長野商VS須坂園芸の試合は、何度もリードされた須坂園芸がその度に追いつく粘りを見せ、延長戦に...。
10回の裏、ついに力尽きた須坂園芸がサヨナラ負けを喫しましたが、予想外の好ゲームを観戦できて大いに満足。
さっき帰ってきてDKから覗くと、タヌキ、まだ寝てました...。
寝ているようです。
急いでカメラを持って来て写しました。
ガラス越しにストロボを焚いても反応なし。
窓をガタガタさせたら起きてこちらを見ました。タヌキです!

窓を開けても全く逃げる気配なしで、悠然とこちらを見ています。
じっくりと、図鑑のような写真が撮れました。
2mも離れていません。
写真を撮り終わって窓を閉めたら、また寝始めました。
夜行性だから昼はじっとしているんでしょうか...。
松代の町の中から車で5分ですが、山が迫っているためいろいろな動物が出ます。
夜は車の前をタヌキが横切り、一度はノウサギも...。
畑がイノシシに荒らされるのは困りものですが、夏にはホタルも出ます。
この前はガードレールに留まっているフクロウを目撃し、感激!
今日タヌキがいたDKの裏は、林になっていて湧き水があるので、いろいろな鳥も来てくれます。
去年はカモシカまで現れてビックリしました。
初めはクマかと思った...。
特別天然記念物が家の窓から拝めるなんて...。
今日はその後、妻と高校野球を観に行ってきました。
長男が高校で野球部にいたので、そのときから県予選はよく観に行っています。オリンピックスタジアムが近いので、野球好きには嬉しい限り。
長野商VS須坂園芸の試合は、何度もリードされた須坂園芸がその度に追いつく粘りを見せ、延長戦に...。
10回の裏、ついに力尽きた須坂園芸がサヨナラ負けを喫しましたが、予想外の好ゲームを観戦できて大いに満足。
さっき帰ってきてDKから覗くと、タヌキ、まだ寝てました...。
2010年05月02日
温故知新
隅田川のほとりに建設中の「東京スカイツリー」。
地震対策として、五重塔にも使われている「心柱」を採用するという。
「心柱」というのは五重塔の中心部を地面から最上層まで貫く柱で、各層とは直結しておらず、
塔の先端の「相輪」と呼ばれる部分を支えているだけだそうだ。
これがあるお蔭で、地震の際には各層が互い違いの方向に揺れ、震動を吸収するという。
今一つ構造が理解できないのだが、スカイツリーの場合、下部は心柱を本体に固定し、上部はオイルダンパーを間に入れて心柱が自由に動ける仕組みになっているらしい。
五重塔の場合も、各層とは緩い連結になっているのでは、と想像する。
これは私が今住んでいるような、いわゆる「古民家」の作りと共通する。
我が家は「築年不詳」。仲介業者からは「百年は経っている」と言われた。
古民家の屋根裏には、柱と梁が固定されていない「かんぬき」と呼ばれる構造がある。
関所や大名屋敷の門にある「かんぬき」と同じように、柱をくり抜いた穴を梁が貫通していると考えてほしい。
穴は梁の太さより少し大きめに作ってあるので、梁は水平方向に自由に動ける。
地震が起きれば、柱と梁は別方向に揺れることになる。
古民家は他にも、柱が土台に固定されていなかったり、壁が崩れやすい土でできていたりすることで、
地震の際のエネルギーをうまく逃がす構造になっている。
いわゆる「免震」という考え方で、柱の位置がずれたり、壁が壊れたりという小さな損壊と引き換えに、致命的な建物本体の倒壊を免れるのである。
がちがちに固めて揺れに対抗する「耐震」ではなく、揺れを受け入れてかわす...。
日本人の自然観が影響しているようで興味深い。
法隆寺の五重塔を修復したときの話を読んだことがあるが、心柱以外にも、建物を長く持たせる様々な工夫が施されていることに驚いた。
釘に使っている鉄は純度が極めて高いので錆びない。
釘の形もヒノキにしっかり食い込むよう考えられている。
各層の「ひさし」の部分は「やじろべえ」的な構造になっていて、これも地震に強い。
何よりヒノキの性質を知り尽くした上で、適材適所の用い方をしている
だからこそ、千何百年を経てなお健在の、世界最古の木造建築たりえたのである。
現在の最新技術を駆使して建てられた建築の、いったいどれだけが千年後にも残っているだろう?
大量生産、大量消費のコンセプトの元に作られた建物では、百年もつのが精一杯ではないだろうか。
上述した古民家のような建物を新たにや建てることは、今の建築基準法では不可能らしい。
いにしえの職人たちの技術が、伝えられないまま消えていくのはもったいない。
それを今に生かすことを、もっと積極的に考えてもらいたいと強く望む。

地震対策として、五重塔にも使われている「心柱」を採用するという。
「心柱」というのは五重塔の中心部を地面から最上層まで貫く柱で、各層とは直結しておらず、
塔の先端の「相輪」と呼ばれる部分を支えているだけだそうだ。
これがあるお蔭で、地震の際には各層が互い違いの方向に揺れ、震動を吸収するという。
今一つ構造が理解できないのだが、スカイツリーの場合、下部は心柱を本体に固定し、上部はオイルダンパーを間に入れて心柱が自由に動ける仕組みになっているらしい。
五重塔の場合も、各層とは緩い連結になっているのでは、と想像する。
これは私が今住んでいるような、いわゆる「古民家」の作りと共通する。
我が家は「築年不詳」。仲介業者からは「百年は経っている」と言われた。
古民家の屋根裏には、柱と梁が固定されていない「かんぬき」と呼ばれる構造がある。
関所や大名屋敷の門にある「かんぬき」と同じように、柱をくり抜いた穴を梁が貫通していると考えてほしい。
穴は梁の太さより少し大きめに作ってあるので、梁は水平方向に自由に動ける。
地震が起きれば、柱と梁は別方向に揺れることになる。
古民家は他にも、柱が土台に固定されていなかったり、壁が崩れやすい土でできていたりすることで、
地震の際のエネルギーをうまく逃がす構造になっている。
いわゆる「免震」という考え方で、柱の位置がずれたり、壁が壊れたりという小さな損壊と引き換えに、致命的な建物本体の倒壊を免れるのである。
がちがちに固めて揺れに対抗する「耐震」ではなく、揺れを受け入れてかわす...。
日本人の自然観が影響しているようで興味深い。
法隆寺の五重塔を修復したときの話を読んだことがあるが、心柱以外にも、建物を長く持たせる様々な工夫が施されていることに驚いた。
釘に使っている鉄は純度が極めて高いので錆びない。
釘の形もヒノキにしっかり食い込むよう考えられている。
各層の「ひさし」の部分は「やじろべえ」的な構造になっていて、これも地震に強い。
何よりヒノキの性質を知り尽くした上で、適材適所の用い方をしている
だからこそ、千何百年を経てなお健在の、世界最古の木造建築たりえたのである。
現在の最新技術を駆使して建てられた建築の、いったいどれだけが千年後にも残っているだろう?
大量生産、大量消費のコンセプトの元に作られた建物では、百年もつのが精一杯ではないだろうか。
上述した古民家のような建物を新たにや建てることは、今の建築基準法では不可能らしい。
いにしえの職人たちの技術が、伝えられないまま消えていくのはもったいない。
それを今に生かすことを、もっと積極的に考えてもらいたいと強く望む。

2010年05月01日
寄り道の効用
先日の信濃毎日新聞に「就活のツボ」と題するコラムがあった。
筆者は石橋嶺司という「大学ジャーナリスト」(???)である。
新聞を読まない学生が増えているという。
必要な情報はネットで手に入れる、新聞も読みたい記事だけネットで見れば十分という考え方のようだ。
それに対し筆者は、新聞を読む利点として「無駄な話を知ること」を挙げている。
ネットでは自分が興味あることだけに目が向いてしまい、たとえば政治のこと、料理のことなどには関心が広がらない。
今の自分には無駄に思える話でも、いつどこで有用になるのかわからないのだから、日々のニュースをまとめて読める新聞は有用だと言っている。
私はこの意見に大いに賛同する。
確かにネットは効率的だ。
しかし、瞬時に目的の情報にたどり着けるがゆえに、寄り道がない。
幅広い知識や常識、教養を身につけるためには、この寄り道こそが欠かせないのではなかろうか...。
私が電子辞書を好まない理由の一つもここにある。
紙の辞書を引くときは、目当ての言葉を探すときに、否応なく周辺の言葉も目に入ってくる。
つい目がそちらに行ってしまって、しばらく脱線状態が続いた経験をお持ちの方も多いだろう。
しかし、そのときは無駄な時間を費やしたようでも、ついでに得た知識が後になって役立つこともある。
寄り道のおかげで、新たな分野に関心が向くこともあるだろう。
飛行機や新幹線の発達で、旅の途中を楽しむことが少なくなった。
昔は長距離の鈍行や夜行列車で旅情を味わいながら旅したものだが、
ダイヤ改正の度にそんな列車は減っていく。
早く着くことばかりが優先されて、乗り物は単なる移動手段になってしまった。
途中下車をして寄り道を楽しむ体験は、その後の人生にも決して無駄にはならないと思うのだが...。
今こそ、アナログが持つ無駄や寄り道の効用を見直すべきである。
勉強の根本も同じだ。
効率的な勉強より、寄り道をしながらじっくり行う勉強の方が本質を理解できる。
学力低下の要因として総合学習が槍玉に挙げられるのは、極めて遺憾である。

<画像について>釘隠その4。松代町のどこだったかわからなくなりました。「銀杏」ですね。
筆者は石橋嶺司という「大学ジャーナリスト」(???)である。
新聞を読まない学生が増えているという。
必要な情報はネットで手に入れる、新聞も読みたい記事だけネットで見れば十分という考え方のようだ。
それに対し筆者は、新聞を読む利点として「無駄な話を知ること」を挙げている。
ネットでは自分が興味あることだけに目が向いてしまい、たとえば政治のこと、料理のことなどには関心が広がらない。
今の自分には無駄に思える話でも、いつどこで有用になるのかわからないのだから、日々のニュースをまとめて読める新聞は有用だと言っている。
私はこの意見に大いに賛同する。
確かにネットは効率的だ。
しかし、瞬時に目的の情報にたどり着けるがゆえに、寄り道がない。
幅広い知識や常識、教養を身につけるためには、この寄り道こそが欠かせないのではなかろうか...。
私が電子辞書を好まない理由の一つもここにある。
紙の辞書を引くときは、目当ての言葉を探すときに、否応なく周辺の言葉も目に入ってくる。
つい目がそちらに行ってしまって、しばらく脱線状態が続いた経験をお持ちの方も多いだろう。
しかし、そのときは無駄な時間を費やしたようでも、ついでに得た知識が後になって役立つこともある。
寄り道のおかげで、新たな分野に関心が向くこともあるだろう。
飛行機や新幹線の発達で、旅の途中を楽しむことが少なくなった。
昔は長距離の鈍行や夜行列車で旅情を味わいながら旅したものだが、
ダイヤ改正の度にそんな列車は減っていく。
早く着くことばかりが優先されて、乗り物は単なる移動手段になってしまった。
途中下車をして寄り道を楽しむ体験は、その後の人生にも決して無駄にはならないと思うのだが...。
今こそ、アナログが持つ無駄や寄り道の効用を見直すべきである。
勉強の根本も同じだ。
効率的な勉強より、寄り道をしながらじっくり行う勉強の方が本質を理解できる。
学力低下の要因として総合学習が槍玉に挙げられるのは、極めて遺憾である。
<画像について>釘隠その4。松代町のどこだったかわからなくなりました。「銀杏」ですね。