2010年07月04日

違和感が拭えない

まちづくり構想などによく使われる「住みよい」という言葉が嫌いです。
信濃毎日新聞のキャッチフレーズにある「読みよい」にも違和感が...。

なぜ「住みやすい」「読みやすい」じゃダメなんでしょう?

おそらく、「○○やすい」だとeasy 感が伴うという判断からだと思います。
「○○よい」の方が響きがいい、好感度がアップすると考えているのでしょう。
そんな魂胆が見え隠れするだけに、よけいに歯が浮くような感じを受けてしまうのです。

こんなの最近の傾向だろうと思っていました。
ところが辞書にもちゃんと載っているんです。
広辞苑にも
「(動詞について)その動作を良い気分ですることができる。むずかしくない。たやすい。」とあり、
万葉集での使用例も紹介されています。
地名や神社名には「住吉」も多くありますね...。

自分では絶対使わない言い方ですが、
「○○よい」はどんどん勢力を広げてきているようです。

実はこの話題、以前のブログでも採り上げたことがあるのですが(2005年)、
そのときYahooで検索した結果は、
「住みよい」88万件に対し、「住みやすい」115万件でした。
かろうじて「住みやすい」に軍配が上がっていたわけです。

それが、今検索したら「住みよい」446万 vs 「住みやすい」192万でした。
わずか5年で大逆転です。

この「○○よい」、元々は四国地方の方言だったという説もあります。
民俗学的には、昔全国で使われていたものが、今では四国に色濃く残っているとも考えられrます。
いずれにしても、それが、関西弁のように全国で当たり前になってきたのです。

「走りよい」は結構聞くし、先日の信毎には「歩きよい」もありました。
お役所は「○○よい」好きなようで、
「行きよい」「来よい」「生きよい」なども使われています。

今はまだ少数派の「遊びよい」「着よい」「寝よい」なども、
5年後には普通に目にすることになるのかも知れません...。












  


Posted by どーもオリゴ糖 at 12:18Comments(0)ことば