2010年07月13日
ノートは贅沢に使え
塾では、テキストや問題集に直接答えを書き込むことはさせない。
繰り返し練習できるようにするためだ。
すべてノートに答えさせる。
作図やグラフなどは、問題により直接記入も認めるが、
必要な場合はコピーしたものをノートに貼って解かせる。
大学ノートは無料支給だ。
もちろん、教科ごとに分けさせる。
いくらでも好きに使っていいと言ってあるが、
以前からのよき伝統が受け継がれ、
生徒は「ノートもらいます」と一言言って持って行く。
(余談であり自慢話だが、この辺りの躾はかなり行き届いている。
「○○借ります」「××ありがとうございました」が、ごく自然に出てくる。)
で、問題はそのノートの使い方だ。
以下、主に数学の場合について述べる。
できない子は決まってノートの使い方が悪い。
字が乱雑で、次の式に行くとき自分で写しまちがっている。
いろいろな所に式が書いてあり、どこが答えなのかわからない。
隅の方でチョコチョコ計算した跡がある...。
あるいは途中式を書かない。
よそで計算した過程をすべて消してしまう。
英語で言えば、穴埋め問題で答えの箇所だけを書いている...。
ノートに答えるときは、まず整理できていることが第一だ。
問題と途中式と解答が一目で区別できるように書く。
証明の記述なら、
「仮定より」がどこまでなのか、「よって」がどこから導かれるのか、
段落を意識して書き分けなければならない。
言い換えれば、論理的な書き方をしろということだ。
頭の中が整理できていなければ、答え方も整理できない。
逆に、少しでも整理できた答えを書こうとする心構えが、
思考を整理する手助けになるのではないかと思う。
ここで大切なのは、
「整理できている」のと、「よけいなことを書かない」のは別物だ ということだ。
書いておかなければならない「よけいなこと」もあるのだ。
途中式をどの程度まで書くかは場合によるが、
あまりにも省力しすぎて間違ってばかりいるようでは困る。
英語の穴埋め問題なら、正しい単語を補って全文を書いた方が、文の形が覚えやすいはずだ。
そこで生徒に勧めているのが、ノートを二つの部分に分ける使い方である。
見開きの左ページと右ページで分けてもいいし、
1ページを縦に二等分している子もいる。
左側に問題、最低限の途中式、解答を書く。
細かい計算をしたり、思考途中で図を書いたりするときは右側を使う。
右側の書いたものは消さずに残しておく。
左側は極力丁寧に書く。
右側は多少乱雑でも構わないが、とにかく思考の過程をすべて保存しておくことだ。
間違った場合はどこでミスしたのか確かめる必要があるし、
合っていたときも、生徒がどう考えたのかを辿ることができる。
大切なのは、どちらかのページが埋まったら、
もう片方に余白があっても気にせずに次のページに進むことだ。
極端な場合、右側を全く使う必要がないこともあるだろう。
それでも構わない。
ノートはいくらでもあげるので、贅沢に使ってほしいのだ。
それにしても、いつも思うのだが、
なぜ生徒たちは分数を1行に収めようとするのだろう?
塾で常備しているノートはA罫と呼ばれる、太い罫のものだが、
それでも分母と分子を1行に収めるのは無理がある。
小さい字になって間違いが起きやすい。
「分母と分子が2行にまたがるように書けば?」とアドバイスするだけで
計算ミスは確実に少なくできる。
ノートをチマチマ使うのは、百害あって一利なしである。

繰り返し練習できるようにするためだ。
すべてノートに答えさせる。
作図やグラフなどは、問題により直接記入も認めるが、
必要な場合はコピーしたものをノートに貼って解かせる。
大学ノートは無料支給だ。
もちろん、教科ごとに分けさせる。
いくらでも好きに使っていいと言ってあるが、
以前からのよき伝統が受け継がれ、
生徒は「ノートもらいます」と一言言って持って行く。
(余談であり自慢話だが、この辺りの躾はかなり行き届いている。
「○○借ります」「××ありがとうございました」が、ごく自然に出てくる。)
で、問題はそのノートの使い方だ。
以下、主に数学の場合について述べる。
できない子は決まってノートの使い方が悪い。
字が乱雑で、次の式に行くとき自分で写しまちがっている。
いろいろな所に式が書いてあり、どこが答えなのかわからない。
隅の方でチョコチョコ計算した跡がある...。
あるいは途中式を書かない。
よそで計算した過程をすべて消してしまう。
英語で言えば、穴埋め問題で答えの箇所だけを書いている...。
ノートに答えるときは、まず整理できていることが第一だ。
問題と途中式と解答が一目で区別できるように書く。
証明の記述なら、
「仮定より」がどこまでなのか、「よって」がどこから導かれるのか、
段落を意識して書き分けなければならない。
言い換えれば、論理的な書き方をしろということだ。
頭の中が整理できていなければ、答え方も整理できない。
逆に、少しでも整理できた答えを書こうとする心構えが、
思考を整理する手助けになるのではないかと思う。
ここで大切なのは、
「整理できている」のと、「よけいなことを書かない」のは別物だ ということだ。
書いておかなければならない「よけいなこと」もあるのだ。
途中式をどの程度まで書くかは場合によるが、
あまりにも省力しすぎて間違ってばかりいるようでは困る。
英語の穴埋め問題なら、正しい単語を補って全文を書いた方が、文の形が覚えやすいはずだ。
そこで生徒に勧めているのが、ノートを二つの部分に分ける使い方である。
見開きの左ページと右ページで分けてもいいし、
1ページを縦に二等分している子もいる。
左側に問題、最低限の途中式、解答を書く。
細かい計算をしたり、思考途中で図を書いたりするときは右側を使う。
右側の書いたものは消さずに残しておく。
左側は極力丁寧に書く。
右側は多少乱雑でも構わないが、とにかく思考の過程をすべて保存しておくことだ。
間違った場合はどこでミスしたのか確かめる必要があるし、
合っていたときも、生徒がどう考えたのかを辿ることができる。
大切なのは、どちらかのページが埋まったら、
もう片方に余白があっても気にせずに次のページに進むことだ。
極端な場合、右側を全く使う必要がないこともあるだろう。
それでも構わない。
ノートはいくらでもあげるので、贅沢に使ってほしいのだ。
それにしても、いつも思うのだが、
なぜ生徒たちは分数を1行に収めようとするのだろう?
塾で常備しているノートはA罫と呼ばれる、太い罫のものだが、
それでも分母と分子を1行に収めるのは無理がある。
小さい字になって間違いが起きやすい。
「分母と分子が2行にまたがるように書けば?」とアドバイスするだけで
計算ミスは確実に少なくできる。
ノートをチマチマ使うのは、百害あって一利なしである。
